・アフガニスタンの古代犬種
アフガン・ハウンドのルーツには、約7000年前の中東の古代犬種サルーキも入っているようです。古代エジプトのパピルスや、紀元前4000年ごろのアフガニスタンの洞窟にも絵画が残され、「ノアの箱舟に乗った犬」ともいわれます。アフガニスタン国外への持ち出しが長く禁じられていたため、あまり手を加えられない姿を保ってきました。
・美しく、気高く、飼い方が難しい「世界一頭の悪い犬」
アフガン・ハウンドはガゼルなどを単独で狩ったり、遊牧民の家畜を守るための犬でした。足場の悪い山岳地帯でも自由に動ける大きな脚は、俊足で跳躍力もあります。寒さから身を守るために発達した、美しく流れるシルキーコートをもち、面長の顔を高く上げて歩く姿は、気高く魅力的です。
足の速いサイトハウンドで、主人の馬より先に獲物に近付き、自分の判断で行動していました。そのため、独立心が非常に強く、飼い主の命令に従って行動するのが苦手で、しつけが非常に困難な「世界一頭の悪い犬」との評価もあります。
・子犬から手間暇をかける覚悟を
アフガン・ハウンドは、頭が悪いのではなく、ペットとしての飼い方が、非常に難しい犬なのです。JKC規定ではオスが体高68~74cm、メスも63~69cmと大型で、運動能力も高いです。
マイペースで、無関心を装いながらも敏感に傷つく、繊細で気難しい性格は、しつけの専門家も手を焼き、子犬のうちに、厳格にしっかりと、一つ一つしつける必要があります。また、運動不足でストレスがたまると、気難しさが増すので、相当量の散歩や運動が必要です。美しい被毛を楽しむならば、お手入れも欠かせません。子犬の飼育を考える際は、その特性や飼い方を学び、愛情をもってしつけ、最後まで付き合う、相当の覚悟が必要です。
・視覚(サイト)ハウンドとしての性質を理解した飼い方を
アフガン・ハウンドは270°に及ぶ視野で、的確に距離とらえ、1km先で動くものにも反応できるとされ、走るものを見ると、追いかけたくなる習性があります。
「呼び戻し」がきかないと困るので、子犬のうちに、きちんとしつけましょう。
散歩中のノーリードは厳禁で、しっかりリードを持って散歩させましょう。
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