・忠犬ハチ公
忠犬ハチ公や、ヘレン・ケラーに飼われたことで、海外でも有名な秋田犬は、国の天然記念物の日本犬種6種のうち唯一の大型犬種です。「あきたけん」ではなく、「あきたいぬ」が正しい読み方です。
・闘犬の歴史、「特定犬」に指定されることも…
秋田犬の祖先は「秋田マタギ」と呼ばれる中型の山岳狩猟犬です。江戸時代に出羽国に転封された佐竹氏によって闘犬が奨励されると、領内の大館地域を中心に交配が行われ、秋田犬の原種が生まれました。明治時代に加熱した闘犬ブームで、マスティフや土佐犬、ジャーマン・シェパード・ドッグ、グレート・デンなどと交配して、大型化が進み、純粋な秋田犬が激変したため、昭和初期に保存会が作られ、純粋な姿に戻すための再作出が行われました。さらに戦時中に激減し、愛犬家の非常な努力でわずかに残った秋田犬をもとに、戦後再び繁殖が行われ、今にいたります。
闘犬だったため、攻撃性が強く、一部自治体では、檻の中の飼育が義務付けられている「特定犬」に指定されています。
・日本犬特有の従順さと攻撃性
秋田犬は飼い主に従順で、絶対服従する、とても賢い犬で、忠犬ハチ公のように、涙ぐましいほどの忠誠を尽くします。しかし、見知らぬ人や犬に対しては強い警戒心を示し、瞬間的な攻撃性を見せ、吠えかかったり、噛みついたりすることがあります。
見知らぬ人や犬とすれ違っても、吠えたり、噛みついたりしないように育てるためには、子犬のときからいろいろな場所に連れて行き、しっかり社会性を身につけさせる飼い方を心がけましょう。力の強い秋田犬をコントロールするには、力のある大人が散歩をさせるのはもちろん、犬への愛情を持ちながら、厳しくしつけをすることが大事です。
・覚悟をして、子犬のしつけに取り組むこと
秋田犬はJKC規定ではオスは体高67cm、メスは61cmと、かなり大きく成長します。このような大型犬の飼い方で大事なのは、子犬が約半年で成犬の大きさになることをふまえて、まずは人間社会で問題なく暮らせるように、無駄吠え、咬みつき、追い回しなどをしないように、子犬のうちからしっかりしつけることです。
他に、東北生まれで暑さに弱い点、被毛が厚くブラッシングが欠かせない点、長時間の散歩が必要な点などが、飼い方で考慮が必要な点です。
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