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2013年11月27日水曜日

バセンジーの子犬の飼い方のポイント


・アフリカコンゴ原産の古代犬種
 バセンジーはアフリカのピグミー族と一緒に暮らしていた猟犬で、イギリスの探検隊に発見されて広まりました。詳しい起源はわかっていませんが、バセンジーが古代エジプト王朝でも飼われていた、数千年の歴史がある古代犬種であることは、間違いないようです。バセンジーはサイトハント(視覚猟)でも、セントハント(嗅覚猟)でも、優れていたため、狩猟犬として重宝されていました。


・表情豊かな「吠えない犬種」
 バセンジーは吠えないことで有名で、世界的に人気があり、日本の住宅環境でも飼いやすいと、人気の犬種です。しかし、まったく声を出さないのではなく、ヨーデルのような笑い声のような声や、うなる悲鳴のような声、キツネのような声などを出すこともあります。
眉間にしわを寄せて、困ったような表情をしているバセンジーですが、困ったことがあるとそのしわがさらに深まるなど、まるで人間のような表情をみせます。


・飼い主には愛情深いが、他のものにはよそよそしい
 バセンジーは数千年の歴史を持つ古代犬種で、あまり改良されていないため、愛想がいい方ではありません。飼い主に対しては愛情深く接し、甘えることもありますが、ほかの人や犬には強い警戒心を持つので、眉間に深くしわを寄せた、神秘的ともいわれる無表情で接します。

 これは何千年も続く性質なので、子犬のときからしつけをしても、大きく変えることは難しいですが、子犬のうちからなるべく人や犬に慣れさせる飼い方を心がけ、人や犬に接することに免疫をつけてあげると、成犬になったときに警戒心をやわらげることができるでしょう。


・運動量と気温に配慮した飼い方を
 バセンジーはクールであまり活動的でない性格ですが、運動量は大型犬並みともいわれます。毎日たっぷり散歩や運動をするようにしましょう。吠えなくてもストレスがたまっていないか、子犬のころから観察して、配慮してあげましょう。

 また、アフリカ原産で、寒さには非常に弱いので、寒い期間の外出には洋服を着せてあげるようにしましょう。
 バセンジーは猫のように自分で毛づくろいをするため、お手入れは楽です。
 

ウェルシュ・テリアの子犬の飼い方のポイント


・ウェールズ生まれのテリア
 ウェルシュ・テリアは13世紀ころには、すでにいたとも言われていますが、1760年代にイギリスの北ウェールズで作出された犬種です。
 すでに絶滅してしまったブラック・アンド・タン・テリアとオールド・イングリッシュ・テリアの血統といわれています。改良の結果、大型犬のエアデール・テリアを小型化したような容姿になりました。


・パワフルなので、引っぱり癖に注意
 ウェルシュ・テリアはキツネやアナグマを巣穴から追い出す猟犬として、古くから活躍していました。性格は陽気で明るく、愛嬌があり、常にエネルギッシュで、好奇心が強く、シニアになってもパワーは衰えません。

 JKC規定では体高39cm未満、体重9~9.5㎏とされており、中型のテリアですが、筋肉質で、体の割に力が強いです。子犬のころから、飼い主がリーダーであることをはっきり認識させる飼い方をして、歩くときにはリードを引っ張らないよう、しっかりしつけましょう。


・主従関係を明確にして、激しいテリア気質を制御
 ウェルシュ・テリアは、テリア系の犬種ならではの活発さと、用心深く、警戒心が非常に強いところがあります。見知らぬ人や犬に対して、激しい攻撃性を見せることがあるので、飼い方に注意が必要です。一度攻撃のスイッチが入ると、飼い主の制止も耳に入らなくなり、制御が利かなくなることも多いようです。

 ノーリードで遊ばせる場合は、周りに他の小動物などがいない安全な場所を選んでください。ウェルシュ・テリアは飼い主に対しては従順な態度を見せるので、子犬のうちから、犬との主従関係をハッキリさせるしつけをしましょう。


・頑固なので、子犬のしつけは根気よく!
 ウェルシュ・テリアはテリア気質が強いため、頑固で「イヤなことはイヤ!」と受け入れないところがあります。何事にも柔軟な子犬のうちに、必要最低限のしつけは

するようにしましょう。咬み癖や無駄吠えのしつけ、呼び戻し、制止などができるようになるとよりコントロールしやすくなるでしょう。集中力がきれないうちに、遊びの要素を交えて、楽しみながらしつけると効果的です。
 子犬のときから体中を触らせるような飼い方を心がけ、お手入れをしやすくしつけましょう。

ウェルシュ・コーギー・カーディガンの子犬の飼い方のポイント


・カーディガンシャー地方のコーギー
 ウェルシュ・コーギー・カーディガンは、紀元前1200年ころにケルト民族がウエールズのカーディガンシャーの州に一緒に連れてきた、4000年近くの歴史をもつ犬種といわれてます。イギリスのジョージ6世の宮廷で飼われて、人気が出ました。家庭用の番犬でしたが、胴長短足の体で家畜の蹴りをかわしながら、家畜の足に噛みついて誘導することができたので、牧畜の手伝いをしていた犬です。


・ウェルシュ・コーギー・ペンブロークとは別犬種
 容姿の似たウェルシュ・コーギー・ペンブロークと同じ犬種とされ、交配もされていましたが、1934年に別犬種となりました。一番大きな違いは、尻尾です。

 ウェルシュ・コーギー・ペンブロークは元々生えていないか、生えていても断尾の習慣があるため、尻尾で明確に区別ができました。現在では、犬の断尾や断耳をしない場合も多く、区別がつかなくなってきましたが、JKC規定では、ウェルシュ・コーギー・カーディガンは理想体高30cmなのに対し、ウェルシュ・コーギー・ペンブロークは約25~30cmとあり、個体差はありますが、ウェルシュ・コーギー・カーディガンの方が一回り大きいようです。


・子犬のしつけは、遊びを取り入れて
 ウェルシュ・コーギー・カーディガンは陽気で明るいく、遊ぶことが大好きです。 好奇心旺盛で興奮しやすく、熱中すると飼い主の声が耳に入らなくなります。
 また警戒心が強いため、見知らぬ人や犬に吠えかかることが多く、飼い主を悩ませます。子犬のうちから、無駄吠えや足への咬みつき癖がつかないように、しっかりしつけましょう。子犬時代からほかの人や犬に慣れさせる飼い方を心がけ、上手に社会化してあげましょう。

 飽きっぽく、あまりしつけをされるのが得意な方ではないので、子犬の好きな遊びを取り入れながら、集中できる時間に的確にしつけをするとよいでしょう。


・きちんと運動する飼い方を
 小さい体のウェルシュ・コーギー・カーディガンですが、頑丈で疲れ知らずの運動量の多い犬種です。牧畜犬として働かせる飼い方が理想ですが、家庭では、長めの散歩や、思いっきり走り回るゲームなどで運動させる飼い方をしてあげましょう。

コーイケルホンディエの子犬の飼い方のポイント


・ふさふさの尻尾でカモをおびきよせる
 コーイケルホンディエはオランダ原産のカモ猟の犬です。フサフサした尾を見え隠れさせて、カモを網までおびき寄せるという「コーイケル」という猟法で使っていたホンディエ(オランダ語で犬の意)だったため、コーイケルホンディエという名前になりました。カモを驚かせたり、追い立てたりしない、穏やかな性格の猟犬です。

 第二次大戦で激減し、絶滅寸前でしたが、愛好家の努力によって、現在でも希少な数ながら復活しています。


・飼い方が比較的やさしい、フレンドリーな性格
 コーイケルホンディエは明るく陽気で、気立てがよく、人や犬に対しても友好的な性格です。飼い主に従順で、大変忠実な上、とても賢く、さまざまな環境にも順応性が高いため、ペットとして飼いやすい犬種です。


・見知らぬ人や犬に慣れさせる飼い方で、社会性を培う
 フレンドリーなコーイケルホンディエも、見知らぬ人や犬に対しては用心深い一面があります。しかし、「敵ではない」と判断すれば、仲良く接することができます。
 そのために子犬のうちから、人や犬に慣れさせる飼い方を心がけ、社会性を身につけることが大事です。


・呼び戻しのしつけとお手入れ
 カモ猟では追いまわしをしないコーイケルホンディエですが、猟期以外は害獣の駆除をしていました。そのため、小さい動物や動くものを見て、追いかけて行ってしまうことがあります。行ったら行きっぱなしになってしまわないよう、子犬のうちから呼び戻しのしつけは、しっかりしておきましょう。

 また、ブラッシングが欠かせないので、子犬のうちから体中を触らせるような飼い方をして、お手入れをさせるようにしつけましょう。
 コーイケルホンディエは遊ぶことが大好きなので、子犬のうちから、遊びの中にしつけを取り入れると効果的です。
 

・運動能力と学習能力を活かして、新しいことにチャレンジ!
 コーイケルホンディエは活発で、大型犬並みの運動量が必要です。
 また、学習能力も高く、しつけをされることが好きなので、アウトドアやドッグスポーツにも挑戦してみるのもよいでしょう。


アイリッシュ・セッターの子犬の飼い方のポイント


・優美で引き締まった体の、赤い猟犬
 アイリッシュ・セッターは、セッター種の中では古い犬種で、15世紀にはすでに存在していたようです。祖先は、イングリッシュ・セター、レッド・スパニエル、アイリッシュ・テリアと考えられています。
 セッターはフセ(セット)の状態で、獲物の場所を知らせる鳥猟犬で、アイリッシュ・セッターはマホガニーともいわれる光沢のある美しい赤い被毛が特徴です。
 この赤い色は19世紀に入って、アイルランドで固定されました。


・明るく活発で、大人になっても無邪気
 アイリッシュ・セッターは、明るく陽気で、大変活発な性格で、好奇心も強く、いつもなにか楽しいことを探しています。子犬時代から生命力に満ち溢れ、非常に無邪気なので、ほかの人や動物に対しても友好的で、仲良くすることができます。
 また、いつまでも大人にならず、大型犬であればシニア世代に入る7歳くらいになっても、まだなお、子犬のように無邪気なままです。


・頑固で繊細、子犬は褒めてしつける
 アイリッシュ・セッターは賢い犬種で、飼い主にも従順ですが、あまり厳しいしつけは不向きです。
 陽気で、騒々しいようですが、実は感受性が強く、繊細な心の持ち主で、プライドも高いため、厳しくしつけたり、無視したりすると、攻撃的な態度に出ることもあります。自立心が強く頑固なので、大人になればなるほど、しつけがしにくくなります。順応性のある子犬のときから、しっかりメリハリをつけて、一貫性のあるしつけをしましょう。子犬のしつけは褒めてあげると、より効果が出やすいでしょう。


・飼い方の基本は運動!
 アイリッシュ・セッターはとにかくパワフルで、常にエネルギーに満ち溢れており、興奮しやすいところがあります。散歩や運動が足りないと、ストレスが溜まって、
落ち着きがなくなり、飼い主を困らせるようなイタズラや、破壊行動をすることもあります。このような犬の飼い方で大事なのは、毎日たっぷり散歩や運動をさせることです。また、散歩中に鳥や猫などを見つけて、走って行ってしまうこともあるので、散歩に連れて行く人は、突発的な行動を制止できるようにしましょう。

サルーキの子犬の飼い方のポイント


・中東原産の世界最古・世界最速の古代犬種
 サルーキは人に飼われた世界最古の犬といわれ、その歴史は7000年前まで遡ります。アラビアの遊牧民とともに、ガゼルやウサギの猟をしていたサイト(視覚)ハウンドで、中東全域の広範囲に生息するようになりました。2004年のDNA鑑定で、オオカミから最も早く別れた犬種の一つと確認されました。
 サルーキの走行時速は、全犬種中で最も速く、最高時速77㎞といわれています。


・クールで繊細な甘えん坊
 サルーキは穏やかで冷静な性格で、飼い主には深い愛情を示し、いつも一緒にいたがるわりに、愛想を振りまくことはなく、クールな態度をとります。
 しかし、とても甘えん坊で、寂しがり屋なので、留守番が多いと体調を崩してしまうような繊細さがあります。感受性が鋭く、乱暴に扱ったり厳しくしつけるのは逆効果なので、子犬は褒めてのばしましょう。


・子犬の社会化を意識した飼い方と、変化に富むトレーニングを
 サルーキには、少し離れて、ひとりで静かに、状況を分析しているようなところがあります。また、警戒心が非常に強く、見知らぬ人や犬に対して、攻撃的にはなりませんが、距離を置いて接します。

 子犬のうちから、なるべく警戒心を持たないで済むよう、多くの人や犬に接する飼い方を心がけましょう。たくさんの場所に連れていき、経験を積ませて、社会性を身につけることが大事です。
 また、サルーキは頭はよいのですが、大変飽きっぽく、地道に反復運動を繰り返すようなしつけには不向きです。集中力が持続する時間内で、少しずつ内容を組み変えながら、サルーキが興味を持つような楽しいしつけを工夫してみましょう。


・たくさんの運動と柔らかい寝床
 サルーキの飼い方では、自由に走り回れる時間や環境を用意してあげることが大事です。毎日たくさん散歩や運動をさせ、ストレスが溜まらないようにしましょう。

 とくに運動をして興奮していると、小動物を追いかけて行ったまま戻らなくなったり、跳躍力があって、1.5~2mの高さがないと、柵を飛び越えてしまうこともあるので、自由運動をさせるときは注意が必要です。
 また、必ず柔らかい寝床をつくり、できれば家の中で寝かせてあげましょう。

サモエドの子犬の飼い方のポイント


・希少な原始の犬
 サモエドは、古代より極寒のシベリアで狩猟民族のサモエード族と一緒に暮らしてきました。そり引きやトナカイの番、狩猟をするほか、一緒に眠って暖を取るなど、家族の一員でした。古代犬種でありながら、オオカミなどの血が混じらない純血種で、原始の犬に近いといわれる希少な存在です。
 スコット隊やアムンゼン隊との南極極地探検でも活躍して、有名になりました。


・温和でいて、甘えん坊
  サモエドは温和で、明るく、無邪気で、イタズラが大好きで、いつまでも子犬のままのようなところがあります。いつもニコニコ笑っているように見える目や口元は「サモエドスマイル」と呼ばれて親しまれています。
 飼い主に対しては甘えん坊で寂しがり屋なため、いつも飼い主と一緒にいたいと思っているような犬種です。


・飼い主に忠実で、平和主義
 サモエドはほかの人や犬に対しても友好的で、平和主義なため、攻撃性はなく、番犬には向きません。しかしながら、飼い主には大変忠実で、不審な人や動物、物音など、自分が「怪しい!」と思えば、吠えて、飼い主に知らせようとします。
 子犬のころから多くの人や犬に接するような飼い方を心がけ、社会性を培うと、警戒心を抑えることができます。


・飼い方の注意点は、温度管理と体重管理
 サモエドはシベリアの極寒地に耐えることができる犬種なので、皮下脂肪がしっかりとついています。日本の夏の暑さは厳しいものがあるので、必ずクーラーを入れて、温度管理に気を配るようにしましょう。
 また、太りやすい体質で、極寒の地で働くサモエドに見合う量の運動をさせずに、たくさん食べさせると、すぐに太ってしまいます。体重管理には気をつけ、毎日しっかり散歩と運動をさせましょう。


・子犬のときから体を触らせる飼い方を!
 サモエドの毛はダブルコートで、アンダーコートの毛量が非常多く、毛玉になりやすいので、ブラッシングはマメにしましょう。お手入れがしやすいように、子犬のころから体を触らせる飼い方をして、ブラッシングに慣れさせるしつけをしましょう。

ニューファンドランドの子犬の飼い方のポイント


・「ニューファン」の愛称で親しまれる、超大型犬
 ニューファンドランドは、カナダのニューファンドランド島原産の超大型犬です。ルーツは諸説ありますが、ニューファンドランド島で漁師の手伝いをしていた土着の犬と、バイキングが1100年ころに連れてきた、大きな熊のような黒い犬が起源になったと考えられています。また、ラブラドール・レトリバーの先祖といわれます。


・海難救助犬として大活躍
 ニューファンドランドは泳ぎが得意です。足には、水かき用の膜がついており、被毛も水をはじくように、油脂分が多く含まれています。エルベ島でおぼれかけたナポレオンを救ったのは、ニューファンドランドだったといわれ、カナダでは今も海難救助犬として働いています。


・優しく穏やかで、飼い主に対して忠実
 ニューファンドランドは飼い主に対して大変忠実で、優しく穏やかな性格の犬種です。小さな子どもやほかの動物にも友好的で、仲良く接することができます。
 ピーター・パンに登場する乳母犬ナナもこの犬種です。


・子犬のうちから仕事を与える
 JKC規定ではオスの体高は平均71cm、体重は平均68㎏とされ、場合によっては飼い主よりも体重が重い、超大型犬に成長します。
 ニューファンドランドは、忍耐強く、仕事熱心ですが、頑固なところもあるので、
子犬のうちから、しっかりしつけましょう。

 ニューファンドランドは学習能力が高く、仕事を与えられることに喜びを見いだす犬種なので、子犬のうちから仕事を与え、自分の役割を理解させる飼い方を心がけましょう。役割にそってしつけをしてあげると、より効果的です。
 超大型犬で力も強いので、いざというときに制御できるように、子犬のうちから制止や定位置に戻って待つ訓練は徹底しましょう。


・たっぷりと運動させ、室内でのびのびさせる飼い方が理想
 ニューファンドランドにはかなりの運動量が必要なので、毎日の散歩や運動は、たっぷりしてあげましょう。泳いだり、何かを引っ張る運動がすきです。
 暑さに弱いので、暑い時期の散歩には熱中症にならないよう注意が必要です。
 また、よだれを垂らす犬で、水を飲むときに周りに飛び散らしてしまうので、汚れる前提の対策が必要です。

チベタン・スパニエルの子犬の飼い方のポイント


・チベタン・スパニエルは「スパニエル」ではない
 チベタン・スパニエルはチベットに紀元前からいた、チベット原産の愛玩犬で、スペイン原産の鳥猟犬「スパニエル」とは別犬種です。容姿の似ているペキニーズとは、祖先を同じくすると考えられており、狆やパグのルーツだと考えれています。


・チベット寺院の門外不出の犬種
 仏教のシンボルである獅子に似た姿のチベタン・スパニエルは、何千年もの間、チベットの寺院で門外不出の犬として、ダライ・ラマをはじめ僧侶たちに大切にされ、諸外国の王への、贈りものとされてきました。僧院の高い壁に座り、外部を見張る番犬や、輪転仏具を回す祈祷犬としての役割を持っていたようです。


・明るく、陽気だが、人見知りも激しい
 チベタン・スパニエルは明るく、陽気で活発な性格で、飼い主に対しては大変忠実で、愛情深く接します。
 また、人見知りも激しく、見知らぬ人や犬には、激しい警戒心を見せ、吠えたてることがあります。飼い主に対する愛情に溢れる態度とは、まるで違う、大変無愛想な態度を取り、その様子は同じ犬とは思えないほどです。


・子犬時代の飼い方が、社会性を育てる
 チベタン・スパニエルは自立心が強く、マイペースで頑固な上、プライドも大変高いため、しつけが入りにくい犬種です。
 子犬のころから、人や犬に慣れさせる飼い方を心がけ、しっかり社会性を身につけさせましょう。とにかくマイペースなので、なるべく早い子犬のころから、根気強くしつけに取り組みましょう。甘やかして育てれば、頑固な性格が強まり、ますますしつけが難しい、社会性のないチベタン・スパニエルになってしまいます。

 たとえ子犬であっても、プライドを傷つけるようなしつけは、不向きです。手荒な扱いや乱暴な叱り方はせずに、愛情深く、しつけてあげましょう。


・体を触らせることに慣れさせる飼い方を!
 チベタン・スパニエルの被毛は細くもつれやすいダブルコートで、週に2~3回ブラッシングまたはコーミングをします。滑って転ばないように、足の裏の長く伸びた毛を切ることもあります。子犬のころから上手にスキンシップを取り、体中を触らせる飼い方を心がけ、お手入れをさせるようにしつけましょう。

ノーリッチ・テリアの子犬の飼い方のポイント


・立ち耳がノーリッチ・テリア
 ノーリッチ・テリアは、19世紀後半、イギリスのノーフォーク州ノーリッチ市で作出された小型の猟犬で、ワーキングテリアの中では最小サイズのテリアです。
 ノーリッチ・テリアの中に立ち耳と垂れ耳の両方が生まれていて、垂れ耳のノーリッチ・テリアは、後にノーフォーク・テリアという別の犬種になりました。

 その後、ノーリッチ・テリアは、ケアーン・テリアやボーダー・テリア、アイリッシュ・テリアなどと交配し、改良されたため、ノーフォーク・テリアと見比べると、少し雰囲気が違い、「キツネのようだ」と言われることもあります。


・活発で愛情深い、遊び好きな性格
 ノーリッチ・テリアは陽気で人なつっこい性格で、走り回ることや、遊ぶことが大好きな犬種です。テリアの中では、しつけが入りやすい犬種なので、遊びを交えながら、しつけると効果的です。子犬のころから他の人や犬に慣れさせる飼い方をして、社会性を養えば、フレンドリーで協調性のある犬にしつけることができます。


・飼い方の基本は、たっぷりの運動!
 ノーリッチ・テリアは、元々はネズミなど小動物の狩りをする猟犬なので、走るのも早く、とてもタフで疲れ知らずの犬種です。毎日たっぷり散歩に連れ出し、定期的にドッグランなどで自由に走り回らせてあげましょう。
 アクティブな犬種なので、運動不足でストレスがたまるような飼い方では、問題行動を起こしやすくなります。


・動くものを追いかけるので、子犬には呼び戻しのしつけを
 また、ノーリッチテリアには、小動物を追いかけていた習性から、今も動くものを見ると、瞬間的に追いかけて行ってしまうところがあります。行ったら行きっぱなしになってしまうので、子犬のうちから、呼び戻しのしつけを必ず入れましょう。

 小動物や猫を見て、飼い主が制止する間もなく、走って行ってしまわないように、
車や自転車、小動物などに反応している場合は、まずは、落ち着かせるようにし、散歩中は絶対にリードを離さないように注意しましょう。

バセットハウンドの子犬の飼い方のポイント


・嗅覚に優れた『刑事コロンボ』の愛犬
 バセットハウンドは、全犬種中トップクラスを誇る嗅覚をもち、野ウサギなどの小動物狩りを得意とするフランス原産の猟犬です。体高33~38cmに対し、体重が18~27㎏ほどあり、かなりの胴長短足です。歩行速度は遅く、獲物をゆっくりと確実に追跡する任務を持っていました。追跡の際には、遠くまでよく響く特徴的な低温の声で吠えたので、フランス語で「低い」を意味する「バセット」の名がついたようです。

 現在の形になったのは1863年のことで、改良にはアルトワ・バセットや、顔がよく似ていて「魔法の嗅覚」と言われるブラッドハウンドなどが交配されました。
 一度見たら忘れらない愛嬌のあるルックスで、世界的に人気があり、『刑事コロンボ』のコロンボの愛犬として登場したり、靴メーカー「ハッシュ・パピー」のマスコットにも使われています。


・温和で、人懐っこく、飼い主に対しては愛情深い
 バセットハウンドは温厚でのんきな性格で、人懐っこく、飼い主に対しては大変愛情深く接します。穏やかで、小さな子どもとも仲良くできますが、足腰が強くないので無理をさせないようにしましょう。
 平和主義で、人や犬に対して、自分から攻撃をしかけていくようなところはありません。
 鼻を地面に近づけて、ゆったりと歩く姿が特徴的で、また、匂いの跡へのこだわりが強く、興味深い匂いがすると追跡をはじめ、匂いがしなくなるまで頑固に追跡します。


・マイペースな頑固者、子犬のしつけが重要
 バセットハウンドはマイペースで、独立心が非常に強く、成犬をしつけるのは難しいので、しつけは子犬のときから、根気よく、取り組む必要があります。
 子犬のうちから、社会性を身につけさせる飼い方を心がけましょう。
 頑固な性格なので、犬を初めて飼う人には、飼い方が少し難しい犬種です。


・子犬のうちに運動の習慣をつけ、肥満防止!
 バセットハウンドは食欲旺盛で、太りやすいので、子犬のうちから散歩を好きになるようにしつけて、食事管理には気をつけましょう。胴長短足の体型で肥満になると、椎間板ヘルニアを発症する原因となります。
 目やにやよだれ、口の周りのしわを拭いてあげて、清潔に保ちましょう。


2013年11月26日火曜日

甲斐犬の子犬のしつけ方


・天然記念物に指定されている日本犬
 甲斐犬(かいけん)は、甲斐の国(現在の山梨犬)原産の中型の日本犬で、昭和9年(1934年)に天然記念物に指定されました。
 起源はよくわかっていませんが、縄文時代から人々と共に暮らしていたようで、クマやシカなどの猟で活躍していたマタギ犬です。日本犬の中で一番オオカミに似た、精悍な容姿と保護色となる虎毛が特徴的で、岩場で垂直に飛び上がる力があります。


・「一代一主の犬」
 甲斐犬はほかの日本犬同様、日本犬気質の強い犬種です。
 飼い主と決めた相手には全身全霊をかけて、忠誠心を尽くします。飼い主以外の人には一切懐かない、徹底ぶりで「一代一主の犬」ともいわれています。
 まだ順応性がある子犬のうちに、ほかの人や犬に慣れさせる飼い方を心がけ、社会性を身につけるしつけをしておきましょう。成犬になった甲斐犬の社会化は、かなり難しくなります。主人になる人は、自分がリーダーであることをはっきり認識させ、成犬になっても制御できるように、制止や服従の訓練もしっかり行いましょう。


・警戒心は非常に強い
 甲斐犬は番犬としての素質もあり、人一番警戒心が強く勇猛で、日本犬の中でも1,2位を争うほどの頑固な性格です。子犬のうちから、愛情を持って家族の一員として接する飼い方をすれば、性格はかなり温和になり、警戒心も薄まるようです。
 賢い犬なので、子犬のうちから、なるべく穏やかな環境の中で飼育し、優しくしつけるようにしましょう。


・しつけは穏やかに根気づよく
 甲斐犬をはじめ、日本犬のしつけはかなり難しいものです。
 穏やかさから、瞬間的に攻撃に転じ、噛みついているようなところがあります。
 噛み癖や吠え癖をつけさせないように、なるべく小さい子犬のうちから十分なしつけに、根気強く取り組みましょう。


・猟犬は、たっぷりと運動させる飼い方を!
 甲斐犬は猟犬だったため、とてもタフで相当の運動量が必要なので、毎日たっぷり散歩と運動をしてあげましょう。運動不足でストレスが溜まってしまうと、問題行動を起こす原因にもなります。また、散歩の際には、子犬のうちから、引っぱらせないようにしつけて、どちらが主人かきっちり、ハッキリさせましょう。

アフガン・ハウンドの子犬の飼い方のポイント


・アフガニスタンの古代犬種
 アフガン・ハウンドのルーツには、約7000年前の中東の古代犬種サルーキも入っているようです。古代エジプトのパピルスや、紀元前4000年ごろのアフガニスタンの洞窟にも絵画が残され、「ノアの箱舟に乗った犬」ともいわれます。アフガニスタン国外への持ち出しが長く禁じられていたため、あまり手を加えられない姿を保ってきました。


・美しく、気高く、飼い方が難しい「世界一頭の悪い犬」
 アフガン・ハウンドはガゼルなどを単独で狩ったり、遊牧民の家畜を守るための犬でした。足場の悪い山岳地帯でも自由に動ける大きな脚は、俊足で跳躍力もあります。寒さから身を守るために発達した、美しく流れるシルキーコートをもち、面長の顔を高く上げて歩く姿は、気高く魅力的です。
 足の速いサイトハウンドで、主人の馬より先に獲物に近付き、自分の判断で行動していました。そのため、独立心が非常に強く、飼い主の命令に従って行動するのが苦手で、しつけが非常に困難な「世界一頭の悪い犬」との評価もあります。


・子犬から手間暇をかける覚悟を
 アフガン・ハウンドは、頭が悪いのではなく、ペットとしての飼い方が、非常に難しい犬なのです。JKC規定ではオスが体高68~74cm、メスも63~69cmと大型で、運動能力も高いです。

 マイペースで、無関心を装いながらも敏感に傷つく、繊細で気難しい性格は、しつけの専門家も手を焼き、子犬のうちに、厳格にしっかりと、一つ一つしつける必要があります。また、運動不足でストレスがたまると、気難しさが増すので、相当量の散歩や運動が必要です。美しい被毛を楽しむならば、お手入れも欠かせません。子犬の飼育を考える際は、その特性や飼い方を学び、愛情をもってしつけ、最後まで付き合う、相当の覚悟が必要です。


・視覚(サイト)ハウンドとしての性質を理解した飼い方を
 アフガン・ハウンドは270°に及ぶ視野で、的確に距離とらえ、1km先で動くものにも反応できるとされ、走るものを見ると、追いかけたくなる習性があります。
 「呼び戻し」がきかないと困るので、子犬のうちに、きちんとしつけましょう。
 散歩中のノーリードは厳禁で、しっかりリードを持って散歩させましょう。

ミニチュア・ブル・テリアの子犬の飼い方のポイント


・小型化したブル・テリア
 ミニチュア・ブル・テリアはイギリスのイングランド原産の犬種で、19世紀にブル・テリアを小型化して作られました。名前そのままの、ブル・テリアを小型化したような容姿をしています。実際には闘犬やネズミ狩りに使われていましたが、当初は獰猛な性格と虚弱な体質で扱いにくい犬種とされていました。現在では凶暴性は改良され、日本でもペットとして人気です。


・人なつっこく、遊ぶのが大好き
 ミニチュア・ブル・テリアは、ブル・テリアよりも人なつっこくおとなしい性格で、明るく陽気で、遊びが大好きです。とても活発で、放っておけばいつまでも遊んでいるような、パワフルで疲れ知らずの犬です。

 見知らぬ人や犬に対しても、比較的寛容で、あまり強い警戒心を抱くことはないようです。
 ただし、ネズミ狩りをしていた習性から、動いている小動物などを見ると、瞬間的に追いかけて行ってしまうことがあるので、子犬のうちから、呼び戻しのしつけはしっかりするようにしましょう。
 遊ぶのが大好きなので、遊びながらしつけをするようにすると、効果的です。


・社会化で、興奮しやすく攻撃的な面を抑える
 ブル・テリアと比べると比較的おとなしいミニチュア・ブル・テリアですが、闘犬の素質から、興奮しやすく、怪しげな人や犬、物音などに、すばやく反応し、激しい敵意を見せ、攻撃してしまうことがあります。
 子犬のうちから、人や犬に慣れさせる飼い方を心がけ、いろいろな経験をさせて、
社会性を身につけさせることが大事です。愛情をもって、一貫した態度でしつけに取り組みましょう。


・たっぷりの運動でストレス発散!
 ミニチュア・ブル・テリアは大変エネルギッシュなな犬種です。運動不足でストレスが溜まるような飼い方をしてしまうと、攻撃性が増して、破壊行動を起こす場合があります。毎日の散歩や運動はたっぷりさせてあげましょう。
 被毛に手はかかりませんが、子のときから、スキンシップやコミュニケーションを意識的にとるようにしましょう。

ウィペットの子犬の飼い方のポイント


・時速60㎞の俊足の猟犬
 ウィペットはイギリスのイングランド原産のサイトハウンドです。
 19世紀末に、ウサギ狩りに用いるために、ベドリントン・テリアやイタリアングレーハウンド、グレーハウンドなどを交配して作られました。

 時速60㎞で走る足の速い中型犬で、ウサギ狩りから、次第にドッグレース、アジリティ―などで活躍するようになりました。名前は、鞭で打たれた(Whippet)馬のように俊足で駆け回るという意味で、流線型の背中をバネにして、前足と後ろ足をそろえて走る、ダブルサスペンションギャロップという走法で優雅に走ります。


・明るく愛情深い甘えん坊
 ウィペットはテリアのように明るい性格をしていて、とても甘えん坊です。
 忠実で愛情深く、飼い主のことを世界で一番愛しているというような従順さを示します。また、賢く、自ら状況判断をすることができ、人や犬に対しても寛容です。穏やかで、小さな子どもにも優しく接することができ、無駄吠えも少なく、飼いやすい犬種です。敏感なところがあるので、乱暴な叱り方や荒っぽい扱いはしないようにしましょう。


・子犬の社会化で、警戒心を和らげる
 穏やかな気質のウィペットも、見知らぬ人や犬に対しては警戒心を見せることがあります。子犬のころから、社会化を意識した飼い方をしましょう。多くの人や犬に接することで、社会性が身につき、警戒心は和らぎ、フレンドリーになります。
 また、サイト(視覚)ハウンドだったので、走っているものを見ると、本能的に追いかけて行ってしまいます。リードは離さないようにし、子犬のうちに呼び戻しのしつけをしっかりしておきましょう。


・かなりの運動量が必要
 ウィペットは、大変身体能力が高く、最高時速80㎞ともいわれる脚力を持つ、ドッグレースで活躍するような犬なので、たっぷりと運動を行う必要があります。

 飼い方の基本となるのは、毎日きちんと時間を確保して、疲れ知らずで非常にエネルギッシュなウィペットのために、たっぷりの散歩に付き合うことです。また、定期的にドッグランなどに連れて行ったり、アジリティ―などのスポーツやアウトドアなどを一緒に楽しむつもりで、子犬を飼うことが望ましいです。

ワイアーヘアード・フォックス・テリアの子犬の飼い方のポイント


・キツネを追い詰めるテリア
 ワイアーヘアード・フォックス・テリアは、イギリスで盛んだったキツネ狩り専門の「フォックス・テリア」として改良され、活躍していました。
 同じ起源のスムース・フォックス・テリアが、ブル・テリアやマンチェスター・テリアなどを交配したのに対して、ワイアーヘアード・フォックス・テリアはウェルッシュ・テリアやブラック・アンド・タン・テリアなどが交配され、別々に発展しました。


・明るく活発で、興奮しやすい
 明るく陽気な性格で、いつも楽しいこと探している冒険好きで好奇心旺盛なところがあります。小さな子どもとも遊べますが、大型犬ほど子どもに寛容ではないです。ワイアーヘアード・フォックス・テリア自身が、いつまでも子どものようなところがあり、気が強く喧嘩っ早い、興奮しやすい性質から、咬んだり、飛びかかったり、追いまわしたりしないよう、注意が必要です。

 まずは、飼い主がリーダーだとはっきり認識させる飼い方を意識して、子犬のころから、一貫したしつけをしましょう。「スワレ」「マテ」「フセ」のほかに、咬んではいけない、咥えたものをはなす、口に入れたものを出す、飛びかからない、呼んだら戻ってくる、「ダメ」といったらやめるなどにも、根気強く取り組みましょう。


・テリア気質が強く、子犬の社会化が重要
 ワイアーヘアード・フォックス・テリアは、テリア気質が強く、独立心があって頑固なので、見知らぬ人や犬には、強い警戒心を示します。
 警戒のあまり神経質になり、吠えかかったり、ひどい無駄吠えをすることもあるので、些細な事に動じないよう、なるべく小さい子犬のうちから、いろんな経験を積ませてあげましょう。子犬時代から多くの人や犬に接する飼い方を心がけ、フレンドリーな性格に育てましょう。


・運動はたっぷりと
 ワイアーヘアード・フォックス・テリアは、とてもエネルギッシュでパワフルです。毎日たっぷり散歩をして、定期的にドッグランなどで自由に走らせてあげましょう。たくさん遊び、運動してエネルギーを発散させると、攻撃性も弱まります。
 また、子犬のうちから体中を触られることに慣れさせる飼い方をして、お手入れをさせるようにしつけましょう。

スコティッシュ・テリアの子犬の飼い方のポイント


・大統領や国王に愛されてきたスコッティ
 スコティッシュ・テリアはイギリスのスコットランドが原産で、1800年ころまでは、今も容姿が似ている、ウエストハイランド・ホワイト・テリアやケアーン・テリアと区別されていなかったようです。
 大きな頭と、短い足の独特な容姿をもつ世界的人気犬種で、アメリカ大統領フランクリン・ルーズベルトやに英国王ジェームズ1世にも愛されてきました。


・犬の「ダイ・ハード(最後まで抵抗する頑固者)」
スコティッシュ・テリアは、ほかのテリア種以上に強いともいわれる、そのテリア気質で「最後まで抵抗する頑固者(diehard)」と呼ばれることもあります。
 飼い主に対しては従順ですが、ほかの人や犬に対しては強い警戒心を示します。
 獲物の巣穴に潜り込み、動きがとりにくい場所で戦ってきた犬なので、見知らぬ人や犬に対して、進んで戦いを挑んで行くところがあります。

 普通の散歩の中にも、思いっきり走る時間や、ちょっと興奮する遊びをとりいれてあげるとよろこびます。


・独立心が旺盛で気難しく、とても頑固
 また、スコティッシュ・テリアは独立心が旺盛で、気難しく、とても頑固なため、しつけがしにくい犬種として知られています。
 まだ、順応性のある小さい子犬のときから、見知らぬ人や人や犬に慣れさせる飼い方を心がけ、社会性を培うことがなによりも大事です。


・神経質にさせないように、多くの経験を積ませる
 しつけは、なるべく小さな子犬の時代から始めます。スコティッシュ・テリアの子犬の飼い方で大事なことは、神経質な性格にさせないように、たくさんの経験をさせることです。しつけの内容よりも、子犬のときから多くの人や犬に触れる経験が、警戒心を抱き、神経質になる度合いを抑え、問題行動を抑えることにつながります。

 愛情を持って、根気強く基本のしつけに取り組みましょう。
 スコティッシュ・テリアは深慮深く、飼い主に対して従順な犬種です。一度信頼関係をしっかり築くことができれば、深い親愛の情を示し、最高の伴侶犬となってくれるでしょう。


イングリッシュ・スプリンガー・スパニエルの子犬の飼い方のポイント


・イングリッシュ・コッカ・スパニエルと親戚
 スパニエルの歴史は古く、古代スパニエルを基礎犬に、ウォーター・スパニエルと、すでに絶滅したランド・スパニエルに分化しました。
 そして、このランド・スパニエルから分化したのが、イングリッシュ・セターと、絶滅したスプリンキング・スパニエルです。スプリンキング・スパニエルの中で、小型のものがコッカ・スパニエル、大型のものがイングリッシュ・スプリング・スパニエルになりました。

 JKC規定では、イングリッシュ・スプリンガー・スパニエルが体高51cm、イングリッシュ・コッカ・スパニエルのオスが体高39~41cmで、イングリッシュ・スプリンガー・スパニエルの方が一回り大きいです。


・「スプリング(バネ)」のある体
 19世紀のイングランドで改良されたイングリッシュ・スプリンガー・スパニエルは、鳥を追い立てたり、回収したりする役割の鳥獣猟犬でした。身体能力が大変優れており、名前のとおり、「スプリング」の効いたダッシュを見せます。

 この犬種は明るく陽気な性格で、大変活発でスタミナもあり、いつも嬉しそうな顔をして、散歩や運動をしています。身体能力が高く、リードを離したら、追いつくことはできないくらい足の速い犬です。子犬のうちに、呼び戻しのしつけをしっかりしておきましょう。、


・順応性が高く、子犬もしつけやすい
 イングリッシュ・スプリンガー・スパニエルは、自分で状況判断をする冷静さを持っており、忍耐力のあるので、しつけやすく、飼い方も難しくはないです。
 順応性が高く、社交的で、人や犬に対しても、穏やかで冷静な接し方ができるので、子犬のうちから積極的にしつけをし、社会性を身につけさせる飼い方を心がけましょう。
 家族が大好きで、いつも一緒にいることをのぞむ犬種なので、昼間は庭で自由に走らせ、夜は家族と一緒に室内で過ごす飼い方が理想です。

 留守番が多くなると体調を崩したり、破壊行動を起こすことがあるので、飼い方に注意しましょう。
 散歩や運動をたっぷり行うことと併せて、子犬のうちから探究心を満たすような知的な活動や服従訓練なども取り入れて、穏やかでしつけのいきとどいた犬に育てましょう。

トイ・マンチェスター・テリアの子犬の飼い方のポイント


・マンチェスター・テリアの小型版
 トイ・マンチェスター・テリアは、イギリスのイングランド原産のテリアで、マンチェスター・テリアの小型版として作られました。別名イングリッシュ・トイ・テリアと呼ばれ、19世紀中ごろ、ネズミ捕り競技のために、マンチェスター・テリアを小型化し、耳を立て、より俊足に改良した犬種です。
 ネズミ300匹を3時間で殺した、ネズミ100匹を13秒6で全滅させた、と記録されるトイ・マンチェスター・テリアもいます。ネズミ捕りゲームの衰退後は、猫くらいの大きさが人気となり、愛玩犬として飼われるようになりました。


・明るくて温厚な、甘えん坊
 トイ・マンチェスター・テリア明るく、温厚な性格で、非常に好奇心旺盛です。明るいテリア気質で、いつも楽しいことを探して夢中になっています。
 いつでも飼い主のそばにいたい、そばにいられれば幸せだと思っている、愛情深い犬なので、飼い主への依存度は高いです。
 甘えん坊で寂しがり屋なので、留守番をさせておくと、破壊行動を起こすこともあります。子犬のうちから根気強くしつけて、甘やかしすぎない飼い方を心がけましょう。


・遊びが好きで、飽きっぽい
 トイ・マンチェスター・テリアは遊ぶことが大好きで、誰かれ構わずちょっかいを出しては大騒ぎしますが、空気が読めないので、相手の人や犬が嫌がっていても気づきません。
 集中力が続かず、とても気が散りやすく、しつけが難しいところがあります。
 子犬には集中力が切れない範囲で、手短でわかりやすいしつけをしましょう。
 また無駄吠え、咬み癖のしつけと併せて、子犬のうちに他の人や犬に慣れさせ、社会性を身につけさせ、警戒心や恐怖心を抱かせないような飼い方や環境にもはいりょするとよいでしょう。


・毎日たっぷり運動させる飼い方を!
 トイ・マンチェスター・テリアは身体能力が高く、スタミナもあるので、毎日の散歩や運動はたっぷりさせましょう。運動でストレスを発散させる飼い方をしてあげると、留守番の際の破壊行動を抑えられます。
 他に飼い方で気をつける点は、激しい運動です。脚が細いので怪我をしてしまう場合があります。

ラフ・コリーの子犬の飼い方のポイント


・『名犬ラッシー』で人気に
 ラフ・コリーは、数百年前からスコットランドで活躍していた牧羊犬で、1860年にビクトリア女王が飼い始め、上流社会で人気を得ました。
 いわゆる「コリー」と言われますが、コリー系の犬種は多く存在するため、正式名称でラフ・コリーと呼ばれることになっています。

 20世紀に『名犬ラッシー』が映画やテレビ化されて、世界中で大ヒットすると、コリーブームがおこり、ラフ・コリーや、よく似た容姿のシェットランド・シープドッグを見ると、「ラッシー」と呼びかける人は今も多いようです。


・飼い主に寄り添う、賢く、穏やかな大型犬
 ラフ・コリーは牧羊犬として長く活躍してきたため、大変賢く、運動能力もすぐれています。しつけをすればすぐに覚えてしまうため、飼い方で難しく感じることはなく、初心者でも飼育可能な大型犬です。
 子犬のころから、一つ一つ丁寧に教えていけば、年齢とともに、より難しいことを、完成度を高めて、成し遂げてくれる学習能力の高い犬種です。
 ラフ・コリーを小さくした容姿のシェットランド・シープドッグには、やや神経質なところがありますが、ラフ・コリーは神経質なところもあまり見受けられません。

 人や犬に対しても温和で、攻撃性もなく、おおらかな性格です。特に飼い主の家族に対しては、とても愛情深く優しいので、小さい子どもの面倒も見てくれます。
 周囲に人や動物がいたほうが落ち着くので、室内でつながずに飼って、広い庭で自由に走らせる飼い方が理想です。運動不足のまま家の外につないでおくと、無駄吠えをすることもあります。


・しっかり運動させる飼い方を!
 ラフ・コリーは、JKC規定では、オスで体高61cm、メスで56cmと大型犬です。優秀な牧羊犬として走り回っていた犬種なので、毎日の散歩や運動はしっかりさせてあげましょう。定期的にドッグランに連れていくなど、自由に走り回れる環境を整えてあげることが大事です。子犬のうちにしっかりと、呼び戻しのしつけをしておけば、簡単に戻ってくるので、ドッグランでも安心です。

 手触りの良いふんわりとした長毛を持つので、子犬のころから、スキンシップを兼ねて、体中を触らせるようにする飼い方を心がけ、ブラッシングに慣れさせましょう。

2013年11月24日日曜日

ケアーン・テリアの子犬の飼い方のポイント


・スコットランド最古のテリア
 ケアーン・テリアはスコットランドのウエストハイランド地方のスカイ島で、岩場や積み石(ケアーン)の中に入り込んで、その隙間に生息しているアナグマやキツネなどの小動物を駆除するための猟犬で、スコットランド最古のテリアといわれています。オズの魔法使いに出てくるドロシーの愛犬トートーは、ケアーン・テリアだそうです。ケアーン・テリアからたびたび生まれる白い被毛のケアーン・テリアと白い被毛の犬種との交配から生まれたのがウエスト・ハイランド・テリアです。


・明るく元気で、とても活発
 ケアーン・テリアは明るく陽気で、疲れ知らずなパワーをもった、とても元気で活発な犬種です。好奇心旺盛で、いつも楽しいことはないか探しています。
 穴を掘るのが大好きなので、庭に離すと、今なお色濃く残る狩猟本能で、あちこちに穴を掘ってしまうことがあります。

 学習能力も高く、賢い犬種なので、しつけは入りやすいのですが、厳しいしつけには、頑固に拒否反応を示すことがあります。楽しいことが大好きで、遊ぶのが大好きな犬種なので、子犬のころから、飼い主と楽しく遊びながら、根気強くしつけを取り入れて行くとよいでしょう。


・テリア気質を抑えるには社会性を培って
 ケアーン・テリアはほかのテリア系と同じく、テリア気質が強く、縄張り意識が強く、見知らぬ人や犬に対しては勇猛果敢に立ち向かっていくところがあります。
 見知らぬ人や犬に対してもフレンドリーに接するようにさせるためには、
子犬のうちから、人や犬に慣れさせる飼い方を心がけ、社会性を身につけさせることが大事です。また、他の動物を追いかけて行ってしまうこともあるので、子犬のころから呼び戻しのしつけにとりくみましょう。


・甘やかさず、毅然とした飼い方を
 ケアーン・テリアは甘えん坊で寂しがり屋なため、留守番が得意ではありません。
 子犬のころに甘やかした飼い方をすると、少しの留守番でも、吠え続けるなどの問題行動を起こす場合があるので、子犬時代からあまり飼い主に依存させず、毅然とした態度を取ることも大事です。

ブリュッセル・グリフォンの子犬の飼い方のポイント


・ベルギー王室の愛犬「高尚な犬」と呼ばれていたことも…
 17世紀ごろに害獣のネズミ駆除のために、ベルギーの土着犬やアーフェンピンシャーなどと交配されて、作出された小型のグリフォン犬です。
 はじめは平民の飼う犬でしたが、やがては貴族の抱き犬として愛されるようになりました。ブリュッセル・グリフォンは、ベルギー王室の愛犬だったこともあり、「高尚な犬」とも呼ばれていました。当時のヨーロッパで流行していた小型の短吻種になるように、パグなどと交配して現在の姿になりました。


・ベルギー・グリフォンは色違い、プチ・ブラバンソンは短毛種
ブリュッセル・グリフォンの色違いはベルギー・グリフォン、短毛種はプチ・ブラバンソンです。しかし、イギリスやアメリカでは、この3犬種を同一犬種のカラーバリエーションとして取扱い、公認登録するなど、各国のケンネルによって扱いは異なっています。日本のJKCでは、それぞれを別犬種として公認登録しています。


・愛情深く、活発だが、独立心旺盛で、神経質なところも…
 ブリュッセル・グリフォンは、飼い主に対して大変愛情深く、明るく活発な犬種です。子犬のころから大人になっても、元気いっぱいで、表情豊かで、愉快なところがあります。その一方で、独立心が旺盛でプライドが高く、見知らぬ人や犬に対しては、かなり警戒心が強いところがあります。

 興奮して騒いだり、吠えかかるといった攻撃的なところはあまり見られませんが、子犬のときから人や犬に慣れさせる飼い方を心がけて、社会性を身につけさせるしつけをすることが大事です。
 ブリュッセル・グリフォンは散歩や運動も多くは必要なく、引っ張る力も強くないので、初心者でも飼いやすい犬種です。プライドが高い犬種なので、個性を尊重してあげながら、子犬時代から最低限のしつけはするようにしましょう。


・短吻種の飼い方では、暑さ対策、寒さ対策を
 ブリュッセル・グリフォンは短吻種なため、暑さには非常に弱く、冬の寒さにも弱い犬種です。 飼い方も、暑さ、寒さの調整に気をつけてあげましょう。

ワイマラナーの子犬の飼い方のポイント


・ワイマール地方の貴族のみが飼えた犬種
 ワイマラナーは19世紀ドイツのワイマール地方原産の狩猟犬です。狩猟を好んだザクセン=ヴァイマル(Weimar)=アイゼナハ大公国カール・アウグスト大公にちなんでワイマラナー(Weimaraner)と名づけられ、当時は貴族にしか飼育を許されていませんでした。


・ミステリアスで美しい、シルバーグレーの賢い犬種
 ワイマラナーといえば、光沢のあるビロードのようなシルバーグレーの被毛と、ミステリアスな表情が魅力ですが、性格は明るくてとても活発で、賢く、動作も機敏で、学習能力も高い犬種です。
 鳥猟犬として活躍していましたが、獲物を回収するレトリバーとしても、また、警察犬や介護犬としても活躍しています。


・頑固でわがままなところも…
 ワイマラナーはプライドが高く、気高い雰囲気を醸し出しています。決して社交的な犬種ではなく、見知らぬ人や犬に対しても、あまりフレンドリーではありません。
 また、「人間の頭脳を持つ犬」といわれるほど賢く、自らで考え、解決することができる犬種なので、頑固で、わがままなところもあります。

 飼い主に対しては大変忠実で、守ろうとする意識が強く働き、攻撃性が垣間見えることがあります。子犬のころから、見知らぬ人や犬に触れさせる飼い方を心がけ、社会性を培いましょう。頭を使うゲーム遊びもしてあげましょう。


・子犬時代から、正しいリーダーシップをとり、たっぷり愛情をそそぐ飼い方を
 神経質で、寂しがり屋なので、孤独な留守番や、閉じ込められた状態が続くと、寂しさやストレスから破壊行動を起こしやすくなります。こうした問題行動の要因の多くは、しつけ不足、愛情不足、運動不足です。
 ワイマラナーの飼い方で大切なのは、しっかり運動をさせて、一緒に過ごす時間をたっぷり取ってあげることと、子犬のうちから一貫したしつけをすることです。


・胃捻転に気をつけて!
 ワイマラナーのように胸が深い大型犬の飼い方で注意すべきは、胃捻転になりやすい点です。子犬のころから胃捻転に配慮した飼い方を工夫して、食前食後の運動を避け、食後しばらくは落ち着いているようにしつけ、食事は1日に2回以上に分け、いっきに食べさせないようにしましょう。

セント・バーナードの子犬の飼い方のポイント


・アルプスの雪中遭難救助犬
 セント・バーナードはスイス原産で、チベタン・マスティフをルーツに持つといわれます。17世紀中ごろに、スイスとイタリア国境のグラン・サン・ベルナール(英語読みでセント・バーナード)峠にある修道院で、雪中遭難救助犬として飼われるようになったのが、現在のセント・バーナードの祖先です。深い雪の中で道を見つける優れた能力と、遭難した人に寄り添って温めることで、20世紀初頭までに2500名もの遭難者を救助し、中には生涯に40名を救助したセント・バーナードもいました。 現在ではスイスの国犬となっています。
 
全犬種中、最大の体格
 JKC規定ではオスが体高70~90cm、メスが65~80cmと、あらゆる犬種の中で最大級の体格を誇ります。1970年にはアメリカのミシガン州で、体高99cm、体重138㎏のセント・バーナードもいたようです。


・人懐っこく、穏やかだが、縄張り意識が強い
 セント・バーナードは人懐っこく、温和で穏やかな性格で、飼い主に対しては、大変従順で甘えん坊なところも見せます。
 しかし、縄張り意識が強く、飼い主を守ろうとして、見知らぬ人や犬に向かっていくことがあります。子犬時代から社会性を培う飼い方を心がけてください。

 堂々として何事にも動じませんが、おっとりとしてマイペースな上に、頑固なので、興味がないことには関心を示さず、しつけにくいところがあります。子犬のころから、興味や関心を持たせながら、地道にしつけてきましょう。


・心はとても繊細
 セント・バーナードは、心がとても繊細なため、厳しいしつけには向きません。しかし、引っ張る力もとても強いので、子犬のうちから必要最低限のしつけをきちんとして、無駄吠え、飛びつき、咬み癖、追いかけ、突進、引っぱり癖など望ましくない行動を抑制しましょう。人の気持ちを読む洞察力がある犬なので、甘やかさずに、褒めて伸ばしてあげましょう。

 太りすぎは関節を悪くするので、毎日十分に運動をさせましょう。 
 しつけが難しい場合は、きちんとしつけるために、調教師やドッグトレーナー、訓練所など専門家に子犬のしつけを依頼することも検討しましょう。

ボクサーの子犬の飼い方のポイント



・祖先は「ブレンバイサー(牛噛み犬)」
 ボクサーはドイツ原産の中型犬で、直接の祖先は、猪や鹿狩りに使われていた「ブレンバイサー(牛噛み犬)」と呼ばれる獣猟犬です。獲物に咬みついたままの状態で、呼吸することができます。闘犬や闘牛の目的で、ブレンバイザーにマスティフタイプの犬、ブルドッグ、テリアなどと交配させ、大型化したのが今のボクサーです。当時はかなり気性が激しかったようですが、現在はペットとして飼育されることを前提に、優しい性格に改良されています。断耳、断尾がヨーロッパで禁止され、垂れ耳、長尾スタイルのボクサーも増えてきています。


・攻撃性を抑え、社会化を意識した飼い方を
 ボクサーは大変飼い主に忠実で、穏やかで優しい性格の家庭犬に改良されましたが、闘犬だった習性から、見知らぬ人や犬に対して、強い攻撃性を見せることがあります。子犬のときから、人や犬に対して慣れさせる飼い方を心がけ、攻撃性を出させないように、しっかりしつけましょう。


・賢くしつけをしやすいものの、厳しいしつけは不向き
 ボクサーは軍用犬や警察犬、赤十字犬など、様々な分野で活躍してきた使役犬でもあり、とても賢く、難しいしつけも軽々こなしていきます。
 しかしながら、心はとても繊細で、ナイーブな犬であることを、飼い主は常に念頭においておく必要があります。厳しく叱ってしつけたり、体罰を与えるような飼い方では、ボクサーの心は深く傷つき、いつまでもトラウマを残し、問題行動につながってしまうこともあります。

 ボクサーには厳しいしつけは不向きなので、子犬のときから優しく穏やかな口調でしつけ、褒めて伸ばしてあげましょう。子犬の性格が、特に傷つきやすく繊細な場合は、怒られたことで怯えてしまい、逆に飼い主ののぞむしつけの成果をまったく出せなくなってしまうことがあるので、注意が必要です。


・飼い方で要注意なのは、胃捻転
 ボクサーは全身が筋肉でできているような犬種で、スタミナがあるので、散歩や運動はたっぷりさせてあげましょう。ボクサーを満足させるには、最低でも朝晩1時間ずつぐらいのしっかりした運動が必要です。
 しかし、胃捻転になりやすい犬種なので、食前や食後すぐには運動をさせないように気をつけましょう。

ダルメシアンの子犬の飼い方のポイント


・ディズニー映画『101匹わんちゃん』で有名
 白黒模様が特徴的なダルメシアンは、ディズニー映画の『101匹わんちゃん』で有名です。名前の由来は、クロアチア(旧ユーゴスラビア)のダルマチア地方です。
 古代エジプトの墓から、水玉模様の犬の彫刻が発見されたため、ダルメシアンは数千年前から存在していたという説もありますが、その起源は不明です。古くからヨーロッパ各地にいるにもかかわらず、原産が特定できないのは、ジプシーの馬車に伴走して共にインドから旅をしてきたため、とも言われています。


・牧羊犬、軍用犬、猟犬、番犬と多方面で活躍
 ダルメシアンは馬車の先導・護衛犬、牧羊犬、軍用犬、猟犬、番犬などとして、活躍してきました。かつては消防馬車の先導・護衛をしていたため、現在でもアメリカの消防署のマスコット犬になっています。


・明るく陽気でありながら、警戒心が強い
 ダルメシアンは、非常に好奇心旺盛で、明るく陽気な性格をもち、遊び好きで、じっとしていることが難しいような犬種です。
 しかしながら、護衛犬だったためか警戒心が強く、飼い主や知っている人や犬以外には心を開かないところがあります。子犬のころから、人や犬に慣れさせる飼い方を心がけ、神経質にならないよう配慮をした、しつけをする必要があります。

 ダルメシアンはしつけられることが好きですが、落ち着きがなく、自由奔放で、集中力が持続しないところがあります。子犬のうちから、明確でわかりやすいしつけをするようにしましょう。


・飼い方の基本、十分な運動
 ダルメシアンは、数十キロ走っても疲れを感じることのない犬種なので、日常生活においても、朝晩最低1時間の散歩が必要です。
 ダルメシアンはJKC規定では、オスが体高56~61cm、体重27~32㎏、メスで体高54~59cm、体重24~29㎏と、しっかりした大型犬です。

 ダルメシアンの飼い方の基本となるのは、毎日継続してこのタフな犬の散歩を行うことです。十分な運動には問題行動を抑える効果もあります。
 また、耳の聞こえないダルメシアンは特別な飼い方が必要なので、子犬には、聴覚障害の検査が必要です。

ロットワイラーの子犬の飼い方のポイント


・最古の犬種の一つ
 ロットワイラーのルーツは古代ローマのコロシアムで戦っていた軍用犬で、イタリアのマスティフ系統と考えられています。家畜の牛を護衛していた犬が、ドイツのロットワイル地方で、土着の犬と自然交配し、改良され、現在のロットワイラーになりました。


・穏やかで、飼い主に忠実な、無敵のガード・ドッグ
 ロットワイラーはJKC規定ではオスは50㎏、メスでも42㎏と大変大きく、筋肉質で、強靭な体をしています。
 性格は穏やかで優しく、家族に対しては甘えん坊な面を見せますが、ガード・ドッグだったため、警戒心が非常に強く、大事な家族を守るためには、不審な者に対して勇敢に立ち向かいます。

 体の小さい子犬のうちから、人や犬に慣れさせる飼い方を心がけ、しっかりと社会性を身につけさせるしつけが必要です。特にオスは、防衛本能が非常に強いので、子犬のときから適切な飼い方をしなければ、自分が不振と思う人や犬に対して激しい攻撃性を向けることがあります。子犬のうちから服従訓練も行いましょう。


・飼い主の命令に従って行動する犬にしつけましょう!
 ロットワイラーは優秀なガードドッグであり、人間のために働く犬種です。
 学習能力が高く、しつけも軽々とこなしていき、飼い主の指示にも忠実なので、軍用犬や警察犬、盲導犬、災害救助犬などとしても適性があり、世界中で活躍しています。
 しつけが入りやすく、飼い主の指示に従って、確実に仕事をするので、子犬のうちに飼い主の指示に従って行動するように、一貫性のあるしつけと、適切な飼い方をしましょう。


・運動量が豊富で、パワフル
 ロットワイラーのように、スタミナがあり、非常にパワフルな大型犬の飼い方では、散歩や運動をたっぷりさせてあげることが大事です。
 運動をさせることで、肥満防止につながり、頑丈な体格を維持するための足腰の鍛錬につながり、また、ストレスや攻撃性を抑える効果もあります。

 ロットワイラーは日本でも殺傷事件が多い犬種です。犬の飼い方に慣れ、きちんとしつけをできる人でなければ飼ってはいけません。子犬時代のしつけが一生を左右するので、必要に応じて調教師やドッグトレーナー、訓練所など専門家に依頼することも検討しましょう。

秋田犬の子犬の飼い方のポイント


・忠犬ハチ公
 忠犬ハチ公や、ヘレン・ケラーに飼われたことで、海外でも有名な秋田犬は、国の天然記念物の日本犬種6種のうち唯一の大型犬種です。「あきたけん」ではなく、「あきたいぬ」が正しい読み方です。


・闘犬の歴史、「特定犬」に指定されることも…
 秋田犬の祖先は「秋田マタギ」と呼ばれる中型の山岳狩猟犬です。江戸時代に出羽国に転封された佐竹氏によって闘犬が奨励されると、領内の大館地域を中心に交配が行われ、秋田犬の原種が生まれました。明治時代に加熱した闘犬ブームで、マスティフや土佐犬、ジャーマン・シェパード・ドッグ、グレート・デンなどと交配して、大型化が進み、純粋な秋田犬が激変したため、昭和初期に保存会が作られ、純粋な姿に戻すための再作出が行われました。さらに戦時中に激減し、愛犬家の非常な努力でわずかに残った秋田犬をもとに、戦後再び繁殖が行われ、今にいたります。

 闘犬だったため、攻撃性が強く、一部自治体では、檻の中の飼育が義務付けられている「特定犬」に指定されています。


・日本犬特有の従順さと攻撃性
 秋田犬は飼い主に従順で、絶対服従する、とても賢い犬で、忠犬ハチ公のように、涙ぐましいほどの忠誠を尽くします。しかし、見知らぬ人や犬に対しては強い警戒心を示し、瞬間的な攻撃性を見せ、吠えかかったり、噛みついたりすることがあります。
 見知らぬ人や犬とすれ違っても、吠えたり、噛みついたりしないように育てるためには、子犬のときからいろいろな場所に連れて行き、しっかり社会性を身につけさせる飼い方を心がけましょう。力の強い秋田犬をコントロールするには、力のある大人が散歩をさせるのはもちろん、犬への愛情を持ちながら、厳しくしつけをすることが大事です。


・覚悟をして、子犬のしつけに取り組むこと
 秋田犬はJKC規定ではオスは体高67cm、メスは61cmと、かなり大きく成長します。このような大型犬の飼い方で大事なのは、子犬が約半年で成犬の大きさになることをふまえて、まずは人間社会で問題なく暮らせるように、無駄吠え、咬みつき、追い回しなどをしないように、子犬のうちからしっかりしつけることです。

 他に、東北生まれで暑さに弱い点、被毛が厚くブラッシングが欠かせない点、長時間の散歩が必要な点などが、飼い方で考慮が必要な点です。

チャイニーズ・クレステッド・ドッグの子犬の飼い方のポイント


・中国原産のヘアレスドッグ
 すでに絶滅してしまったチャイニーズ・ヘアレス・ドッグは全身無毛ですが、チャイニーズ・クレステッド・ドッグは居所的に毛が生えています。
 満州人の「辮髪(クレステッド)」が名前の由来ですが、中国の伝説上の霊獣、麒麟に似ていることから「麒麟狗」という別名もあります。
 近年、DNAの研究で、アフリカのコンゴ原産のバセンジーが、最も近縁とわかり、バセンジーの近縁で無毛種の、アフリカン・サンド・ドッグがチャイニーズ・クレステッド・ドッグの先祖と考えられています。


・ヘアレスタイプと、パウダーパフタイプの2タイプ
 ヘアレスタイプは、頭部と脚の先、しっぽにだけ毛が生えていて、ほかの部分は胴色の肌が露出しています。このタイプの飼い方では、紫外線対策の日焼け止めや、保湿クリームを塗るなどして露出した肌をケアをする必要があります。また、寒さに弱いので、冬の外出には防寒着が要ります。
 パウダーパフタイプは、無毛ではなく、全身が絹のようにしなやかな長毛で覆われています。また、交配の際には、必ずヘアレスタイプとパウダーパフタイプをかけあわせています。


・内向的だけれど、陽気な性格
 明るく陽気で、遊ぶのが好きなチャイニーズ・クレステッド・ドッグですが、少し内向的で、警戒心がとても強く、見知らぬ人や犬に対して、攻撃性を向け、激しく吠えかかることがあります。
 プライドが高く、マイペースな特性を助長しないよう、社会性を培うしつけをすることが大事です。子犬のうちから、ほかの人や犬と触れあうようにする飼い方を心がけましょう。子犬は利口で人なつっこく従順で、しつけののみこみも早いですが、荒く扱われることを嫌うので、子犬のよいところを褒めてのばす飼い方が効果的です。


・遊ぶことが大好きで、木に登ることも!
 チャイニーズ・クレステッド・ドッグは遊ぶことが大好きで、華奢な細い足を軽やかに弾ませながら、歩きます。跳躍力があり、木に登ることができるチャイニーズ・クレステッド・ドッグもいるそうです。
 小型犬なので、多くの散歩や運動は必要ありませんが、散歩は好きなので、紫外線や乾燥、寒さなどに気をつけてあげながら、外に出してあげましょう。

2013年11月23日土曜日

グレート・デーンの子犬の飼い方のポイント


・最高の体高のギネス記録
 グレート・デーンは、古くからヨーロッパ各地で知られており、400年以上前から、イノシシ退治の犬として育成されて来ました。「大きなデンマークの犬」という意味の名前ですが、原産国はドイツになっています。頑健なマスティフと俊敏なサイトハウンドの血を引き、大きく威厳のある体としなやかで優美な動きを兼ね備えた特別な犬として愛されてきました。
 また、アイリッシュ・ウルフハウンドと並び、最も体高がある犬種で、2004年8月にカリフォルニア州のグレート・デンが、体高107cmでギネスブックに載りました。


・温和で愛情深く、繊細な「優しい巨人」…
 体が大きく、怖がられることも多いグレート・デーンですが、「優しい巨人」と呼ばれるほど友好的な性格です。ほかの人や犬に対しても、温和に接することができ、
家族への愛情も深いため、小さい子どものいる家庭でも飼育が可能です。
 心が優しく、とても繊細なので、厳しく叱られたり、小さい犬に吠えかかられても、怯えて、恐怖心を抱いてしまうところがあります。

 大きな体に見合う環境をつくり、愛情を持って接し、忍耐強く付き合う飼い方を心がけてください。しつけには的確な指示を出し、たとえ大きく緩慢な動作でも犬が反応しているときには、焦らずに待って、たくさん褒めてあげましょう。


・「特定犬種」に定められている場合も…
 穏やかなグレート・デンですが、とにかく大きいので、どんなときでも制御できるよう、子犬のときに服従訓練のしつけは、必ず行ってください。
 また、日本でも地域によっては、条例で、人に危害を加える恐れのある「特定犬種」に定められている場合があるので、飼育の前に必ず確認しましょう。
 まずは、基本的なしつけを、確実にしっかり行うようにしましょう。
 子犬のうちにしつけをちゃんと行えば、大人に育っても攻撃性がなく、飼い主の足元に横たわり、飼い主の足に寄りかかってくるほど、甘えん坊のグレート・デンに育ちます。


・胃捻転に注意!
 グレート・デンの平均寿命は7年ほどですが、死亡原因の多くは胃捻転といわれています。食事前後に運動をさせない、早食いをさせない、興奮させないなど、子犬時代からの日々の生活や飼い方に配慮が必要です。

イングリッシュ・コッカー・スパニエルの子犬の飼い方のポイント


・アメリカン・コッカー・スパニエルの原種
 藪の間を潜り抜けて、鳥を飛び立たせたり、獲物を回収したりする猟犬として使われていたランドスパニエルの中でも、小型のものがイングリッシュ・コッカー・スパニエルの祖先です。
 イングリッシュ・コッカー・スパニエルは、アメリカン・コッカー・スパニエルの原種となった犬ですが、イングリッシュ・コッカー・スパニエルの方が鼻先が尖っています。


・陽気で、誰にでもフレンドリー
 イングリッシュ・コッカ・スパニエルは明るく陽気な性格で、人や犬に対してとてもフレンドリーです。中には、警戒心が強いイングリッシュ・コッカ・スパニエルもいますが、子犬のうちに人や犬に慣れさせ、社会性を身につけさせる飼い方をすれば、誰とでも打ちとける、優しい性格になります。


・運動でエネルギーを発散させる飼い方を
 大変スタミナがあり、疲れ知らずで、遊びも大好きなので、毎日たっぷり散歩や運動をさせてあげる飼い方を心がけましょう。
 猟犬の習性から、小動物など動くもの見つけると、飼い主の制止を振り切って、追いかけて行ってしまうことがあります。子犬のうちから、しっかりと呼び戻しのしつけをしておきましょう。


・遊び好きですが、飽きっぽいところも…
 イングリッシュ・コッカ・スパニエルは遊びが大好きで、活発な犬種です。
 人の話をよく聞きとり、理解する賢さを持っている、頭の良い犬種なので、しつけは入りやすいです。しかし、遊び好きで飽きっぽいところがあり、気持ちにムラがあるので、やる気が起きないときには、気が乗らない表情をして、まったくしつけに興味を示さないこともあります。
 子犬が楽しいと思える遊びをして、集中力を保っている間に、効果的にしつけをするとよいでしょう。


・定期的な耳の掃除が必要
 イングリッシュ・コッカ・スパニエルのように、垂れ耳で耳の病気になりやすい犬の飼い方で大切なのが、耳の掃除です。子犬のときから耳や体を触られることに慣れさせる飼い方を心がけ、おとなしく耳掃除をさせるようにしつけましょう。

ノーフォーク・テリアの子犬の飼い方のポイント


・垂れ耳の「原野の小悪魔」
 ノーフォークテリアは、1880年代のイギリスでネズミなど小さい害獣の駆除犬として作出された、ノーリッチ・テリアと同一犬種でした。立ち耳と垂れ耳が混在していましたが、1964年にイギリスで、垂れ耳がノーフォーク・テリア、立ち耳がノーリッチ・テリアとそれぞれ別犬種に公認されました。キツネやアナグマの猟でも活躍し、小型ながら獰猛な獲物に怯まず立ち向かうことから、「原野の小悪魔」とも呼ばれました。


・陽気で、テリア気質はひかえめでしつけやすい
 ノーフォーク・テリアは明るく陽気で、とにかく活発です。
 テリア気質はしっかり受け継いでいるものの、ほかのテリア系と比べて、穏やかな性格の犬が多く、見知らぬ人や犬にも対しての攻撃性も低いです。
 しかし、テリア系であることには変わらないので、子犬のうちに、攻撃性を抑えるしつけは必ずしましょう。知らない人や犬に出会う機会を増やし、子犬のうちから社会性を培う飼い方を心がけてください。

 頑固なテリア気質も見られますが、しつけはしやすい方です。子犬は多少飽きっぽいところもありますが、遊びながら、しつけるとよいでしょう。
 ただし、複数のノーフォーク・テリアやほかのテリア系を一緒に飼育する飼い方(多頭飼い)をする場合、お互いに気が強くなって増長し、見知らぬ人や犬に吠えかかることもあるので、注意が必要です。


・活発で、疲れ知らず
 ノーフォーク・テリアはとてもタフです。ドッグランなどでは、いつまでも走り回って、自分の体力以上に遊んでしまうこともあります。
 走っているものを、ひたすら追いかけて行く性質があり、車や自転車、猫などを追いかけて行ってしまうので、ドッグランなど以外では絶対リードを放さず、子犬のときから、呼び戻しのしつけは、必ずするようにしましょう。


・トリミングに慣れさせる飼い方を
 ノーフォーク・テリアはプラッキングという、ナイフや指を使って毛を抜く手法で、トリミングをします。
 トリミングに出す場合も、自宅で行う場合も、子犬のうちから耳や足、尻尾を触られることが当たり前の飼い方をして、おとなしくお手入れをさせるように慣れさせましょう。

ジャーマン・シェパード・ドッグの子犬の飼い方のポイント


・ドイツの牧羊犬
 ジャーマン・シェパード・ドッグは、「ドイツの牧羊犬」という名前のついた犬種です。日本では「シェパード」と呼ばれることが多いですが、「シェパード」は羊飼いや牧羊犬一般の意味です。19世紀末、ドイツの軍人マックス・フォン・シュテファニッツは、ドッグショーで見つけた原型となる犬を繁殖させ、農場経営のための牧羊犬として、ジャーマン・シェパード・ドッグを作りました。


・日本の盲導犬第一号
 ジャーマン・シェパード・ドッグは軍用犬、警察権、災害救助犬、麻薬探知犬、介助犬、セラピー犬など様々な分野で活躍しています。ちなみに、日本の盲導犬の第一号は、アメリカから送られた「チャンピイ」という名前のジャーマン・シェパード・ドッグでした。


・強靭な肉体で、しつけられることが得意
 ジャーマン・シェパード・ドッグはJKC規定では、オスの体高60~65cm、体重30~40㎏と大型犬で、大変強靭な肉体を持っています。
 全身に筋肉が張り巡らされ、とても俊敏に動きます。
 また、飼い主に対する並外れた忠誠心と、大変優れた学習能力を持ち、難しいしつけでも軽々こなすので、今も様々な現場で活躍しています。


・子犬のうちから、主従をはっきりさせる飼い方を
 ジャーマン・シェパード・ドッグは、賢く身体能力も優れた犬種です。ただ飼育するだけの飼い方をしても、その並はずれた才能を生かすことはできません。さらに、子犬のうちに、きちんとしつけをしなかった場合、神経質で攻撃性が強くなり、飼い主の手に負えない、激しく危険な犬になってしまいます。

 飼い主は、ジャーマン・シェパード・ドッグが子犬のうちから、強いリーダーシップを発揮し、また他の人や犬に出会う機会をたくさんつくり、社会性を身につけさせる飼い方を心がけましょう。ジャーマン・シェパード・ドッグの飼い方で重要なのは、飼い主自身が犬に忠誠心を誓わせるような存在になることです。
 運動をしっかりすることとあわせて、知的な訓練も喜ぶ犬種です。
 きちんとしつけるためには、調教師やドッグトレーナー、訓練所など専門家に子犬のしつけを依頼することも検討しましょう。

フラットコーテッド・レトリーバーの子犬の飼い方のポイント


・水陸両用の回収(リトリーブ)犬として活躍
 フラットコーテッド・レトリバーは、イギリスのイングランドが原産です。
 小柄なニューファンドランドに、アイリッシュ・セター、ラフ・コリー、ラブラドール・レトリバーなどと交配を繰り返して、ウェイビーコーテッド・レトリバーが誕生しました。さらに、被毛が撥水性の高いストレートになり、名前もフラットコーテッド・レトリバーになりました。撃ち落とされた鳥を水陸ともに回収する作業をしていたので、鳥に歯型がつかないようにそっと咥える、ソフトマウスという技術も習得することが可能である。


・3歳になるまでは、とてもやんちゃ
 フラットコーテッド・レトリバーはレトリバー系の犬種の中でも、特にやんちゃです。とても活発で、疲れ知らずな上、3歳までは、頭の中身が子犬のままです。
 同年代のほかの犬と比べて、とても幼く、何でも口にくわえて飲みこんでしまい、誰かれかまわず遊ぼうとします。
 落ち着きが見られるようになるのは、3歳を過ぎたころからですが、精神年齢は生涯に渡って低く、老犬でも若々しくいられます。


・とても従順な甘えん坊
 フラットコーテッド・レトリバーは大型犬ですが、とても甘えん坊で、いつも飼い主のそばにいたいと思っています。家の中で一緒に過ごし、屋外で遊ばせる飼い方が理想です。飼い主には大変従順で、学習能力も高く、攻撃性も低いため、ほかの人や犬とも仲良くできます。
 しかしながら、3歳くらいまでは、手に負えないほどのパワーで、遊んだり、イタズラをするので、飼い方に手を焼きます。とにかく子犬のうちから、落ち着かせて、一つ一つしっかりしつけましょう。
 たくさん運動させ、遊ばせ、ときどき泳がせてあげるのも、この犬種の飼い方のコツです。


・なんでも口にくわえるので、誤飲に注意!
 フラットコーテッド・レトリバーの飼い方では、誤飲に注意が必要です。撃ち落とされた鳥をすばやくリトリーブ(回収)する仕事にしていたため、なんでも口に咥えてしまう傾向があります。さらに食欲も旺盛なため、くわえたものを飲みこんで開腹手術を受けることも多いです。
 子犬のうちから、拾い食いをしないように厳しくしつけをすることが大事です。

グレート・ピレニーズの子犬の飼い方のポイント


・チペタン・マスティフが祖先
 グレート・ピレニーズの祖先は、古代チベット高原で家畜を守っていたチベタン・マスティフと考えられています。遊牧民とともにヨーロッパに到り、ピレネー山脈で現在のグレート・ピレニーズに発展しました。
 グレート・ピレニーズはルイ14世の息子デュポン王子に愛され、フランス宮廷で流行し、マリー・アントワネットの護衛犬もしていました。


・羊の群れや羊飼いを守る、護衛犬
 ピレネーの山岳地帯で、羊など家畜の群れや羊飼いの家族を、オオカミやクマから守る護衛犬だったグレート・ピレニーズは、堂々と優雅に歩くのが特徴です。
 白い長毛の体を、大きく悠然と強そうに見せることが、家畜を外敵から守るために大事だったからです。日頃は緩慢に見えても、不審者や動物には、俊敏な反応で勇猛果敢に闘いを挑みます。


・家族に対しては忠誠を尽くし、愛情深い
 グレート・ピレニーズは、外敵には勇敢に立ち向かいますが、家族には忠誠を尽くす、穏やかで愛情深い犬です。JKC規定ではオスが体高70~80cm、メスが65~75cmと超大型犬にもかかわらず、日本の住環境でも飼いやすいと、人気があります。


・大型犬の飼い方の基本、運動とコントロール
 今はペットでも、グレート・ピレニーズは元々護衛犬です。見知らぬ人や犬が、自分のテリトリーだと考えるエリアに侵入したり、物音がすると強く警戒した反応を示します。不審だと感じれば、防衛本能から、追い払おうと走りだしたり、飛びかかって攻撃しようとすることもあるので飼い方にも注意が必要です。

 グレート・ピレニーズは大きいので、驚いた人が倒れただけでも、大けがになります。子犬のうちにしっかりコントロールする、しつけをしなければなりません。
 リードを引っ張る力も強いので、「スワレ」「フセ」「マテ」「コイ」などを身につけたり、ついて歩く、定位置に戻るなどの服従訓練を子犬のうちに行う方がよいでしょう。飼い主だけでは難しい場合は、調教師やトレーナーなど専門家に子犬のしつけを依頼することも考えましょう。
 また、山岳の牧草地を走り回る強靭な体力を持つので、しっかりと運動をさせる飼い方を心がけましょう。

ドーベルマンの子犬の飼い方のポイント


・ドーベルマン氏の護衛
 19世紀末、ドイツで税金徴収の仕事をしていたフリードリッヒ・ルイス・ドーベルマンは、自分の護衛と相手への威嚇になる優秀な警護犬を作るため、ジャーマン・シェパード・ドッグやロット・ワイラー、マンチェスター・テリア、ジャーマン・ピンシャーなどを交配させて、ドーベルマンの原型となる犬を作出しました。


・筋肉質で、強面の容姿
 引き締まった全身筋肉質の優美な体をもち、「犬のサラブレッド」とも呼ばれるドーベルマンは、耳を切って立てる断耳と断尾をした強面の容姿が特徴です。
 しかし最近では、ヨーロッパで断耳、断尾が禁止されたため、日本でも垂れ耳に長尾のドーベルマンを多く見かけます。
 JKC規定では、オスは体高68~72㎝、体重40~45㎏、メスは一回り小さく、大型犬です。


・忠誠心と縄張り意識の強い、警護や威嚇のための犬
 ドーベルマンは警護や威嚇のために生み出され、現在でも軍用犬や警察犬、番犬などとして活躍しています。
 飼い主には大変従順で、忠誠を尽くし、家族の中では、とても陽気で、明るく無邪気な性格です。家族に子どもがいても、いっしょに遊べて、子もりすらやってのけます。
 しかし、強い縄張り意識をもつため、見知らぬ人や犬に対しては、家族を守ろうと攻撃体勢入ってしまうことが多く、咬傷事件も絶えず、地域によっては危険品種に指定されています。
 

・子犬の飼い方でも、専門的な厳しいしつけを!
 ドーベルマンの飼い方で注意すべきなのは、警戒心や縄張り意識が強く、瞬間的に攻撃に出るところです。子犬のうちからしっかりと厳しいしつけをしないと、犬にも飼い主にも悲しい結果につながる、大事件が起こる可能性があります。
 犬の飼育初心者や、力の弱い人が散歩を担当する場合は、飼うべきではない犬種だと知っておいてください。

 ドーベルマンは学習能力が高く従順な犬ですが、家族の中でのふるまい、リーダーシップ、他の犬や人と出会った時のふるまい、事故を防ぐ対策、制止、必要とする十分な運動量など、飼い主も本気になって飼い方を学ばなければいけません。
 ドーベルマンの飼い方に慣れていない場合は、専門の調教師やドッグトレーナー、訓練所にに依頼するとよいでしょう。

2013年11月22日金曜日

オーストラリアン・シェパードの子犬の飼い方のポイント


・アメリカ原産の「オーストラリアン」
 「オゥシー」という愛称で親しまれるオーストラリアン(Australian)・シェパードは、アメリカのカリフォルニア州が原産の牧羊犬です。
 1800年代にアメリカへやってきた移民たちが連れてきた犬が、自然交配し、誕生しました。容姿が似ているラフ・コリーやボーダー・コリー、スムース・コリーなどのほか、グレート・ピレニーズも入っているそうです。
 名前は、これらの犬たちがオーストラリア経由でアメリカにやってきたことに由来するそうです。


・多くの犬種の長所を生かした、運動能力
 多くの犬種の血が入ったオーストラリアン・シェパードは、運動能力が大変高いです。農場や牧場の家畜をまとめるだけでなく、護衛の素質もあり、多方面に役立つ牧羊犬として、アメリカの農場や牧場で活躍しました。
 忠実に仕事に取り組み、1日中走り回っても疲れ知らずのタフさがあります。


・勇敢でありながら、陽気で愛情深い
 オーストラリアン・シェパードは、常に主人の様子を目で追い、気にかけている、大変優秀な牧羊犬なので、かなり難しい状況判断も瞬時にこなすことができます。
 性格も陽気で明るく、温厚で、飼い主に対しては忠実です。

 しつけは入りやすく、指示を与えられ、仕事をすることに喜びを見いだす犬種なので、子犬のときからどんどんしつけをするとよいでしょう。牛の群れをコントロールする能力のある犬ですが、小動物や子どもを軽く咬んでコントロールしようとする習性があるので、注意しましょう。


・子犬の時から精神も肉体も充実させる飼い方を!
 オーストラリアン・シェパードはスタミナがあり、朝晩に1時間以上は引き運動が必要です。子犬の時から引っ張り癖をつけないようにしつけましょう。 運動が足りなかったり、一匹での留守番が多く、ヒマな状態が長く続くと、ストレスが溜まり、破壊行動を繰り返す場合があります。

 運動をたっぷりさせることが、飼い方の基本ですが、子犬の精神面と肉体面を両方を使ってチャレンジできる遊びやトレーニングにも挑戦させてあげましょう。
 オーストラリアン・シェパードのために時間を費やして、アジリティやアウトドアなどを一緒に楽しめる飼い主が、飼育するべき犬種です。

日本スピッツの子犬の飼い方のポイント


・登録犬数日本一からの転落…
 日本スピッツのルーツは諸説がありますが、1920年ころに日本に来た、大型の白いスピッツを小さく改良して、現在の真っ白な小型の、日本スピッツになったのではないかといわれています。
 昭和20~30年代の高度成長に大流行し、登録された犬の4割を日本スピッツが占めるほどの圧倒的な人気でしたが、乱繁殖によって、よく吠える神経質な日本スピッツが増えて、「キャンキャンよく吠える、うるさい犬」のレッテルが張られてしまい、人気が衰えていきました。


・品種改良で、温和で無駄吠えの少ない犬に
 1990年代には1000頭を割り込んでしまった日本スピッツですが、熱心なブリーダーによって、明朗で活発な性格でありながら、無駄吠えがかなりおさえられるように品種改良され、現在にいたります。
 現在の日本スピッツは、性格はおとなしいですが、好奇心は旺盛で、人や犬に対しても穏やかに接することができるようになりました。


・愛情と穏やかさで警戒心をほぐす飼い方を
 家族には従順な日本スピッツですが、繊細なところがあるので、飼い方によっては、ほかの人や犬に対して警戒心が強くなってしまう場合もあります。
 常に愛情を持って、穏やかに接してあげる飼い方を心がければ、飼い主の気持ちが伝わりやすくなり、安心感を与えてあげることができるでしょう。


・飽きっぽいので、子犬のしつけは根気よく!
 日本スピッツはJKC規定では体高30~38cmで、個体差はありますが、体重5~11㎏くらいの中型犬サイズになる犬種ですので、子犬のときから、最低限のしつけは必要です。
 賢い犬種で、物覚えは悪くないですが、長時間、集中力を維持するの苦手で、すぐに飽きてしまいます。明朗で遊ぶことが大好きな性格なので、子犬が興味を持つ遊びの中に、しつけを取り入れるとよいでしょう。焦らず根気強く取り組んでください。
 繊細なので、よいところを褒めて伸ばしてあげる飼い方が効果的です。

ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリアの子犬の飼い方のポイント


・「ウェスティ」の愛称で親しまれる、真っ白なテリア
 スコットランド原産の、ケアーン・テリアから時々生まれる白い子犬は、「虚弱」を理由にずっと淘汰されていました。
 19世紀にポルタロックの領主エドワード、ドナルド・マルコム大佐が、キツネ狩りの際に、キツネと間違えて誤射することを避けるために、ほかの白い犬種とも交配させ、真っ白な猟犬を作出しました。


・性質には個体差も…。
 ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリアは、性質の個体差が非常に大きい犬種です。ドッグフードのCMに起用されるような、愛くるしい容姿をしており、穏やかで、おとなしいものもいれば、活発で遊びが好きなものや、気が強く頑固なテリア気質の強いものもいます。
 ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリアは、スコットランド原産のテリアの中では、もっとも友好的といわれますが、このような個体差があることを理解した上で、ブリーダーとよく話して、両親の性質をきちんと見極めた上で、購入することをおすすめします。


・テリア気質が強いと、しつけが入りにくい場合も…
 ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリアは家族に対しては友好的ですが、誰に対しても愛想を振りまくわけではありません。見知らぬ人や犬に対しては警戒心を示し、まず相手の様子を伺い、近寄るか、一緒に遊ぶか、遠ざかるかなどを、しっかりと確認して判断しようとします。
 テリア気質が強い犬の飼い方で多くの飼い主が苦労するのは、自立心が強く、気が強くとても頑固なため、しつけが入りにくい点です。

 ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリアの個性を理解した上で、子犬のころから繰り返し忍耐強くしつけに取り組みましょう。
 元は猟犬なので、ボール遊びなど、猟犬らしさが発揮できる遊びの中に、しつけを取り入れるとよいでしょう。









ボルゾイの子犬の飼い方のポイント


・時速50kmで走るオオカミ狩りの犬
 ボルゾイは何百年も前から、ロシアでオオカミやキツネを追う猟犬として活躍していました。ロシアの土着犬とサルキー・タイプを交配して、基礎となる犬が作出されたそうです。美しいスタイルをしたボルゾイは、本国ロシア帝国の貴族たちだけでなく、イギリスのビクトリア女王をはじめ、イギリス貴族にも人気を博しました。

 ロシアン・ウルフハウンドと呼ばれていましたが、1936年、ロシア語で「俊敏」を意味するボルゾイに改名されました。ローチ・バックと呼ばれる猫背の空気抵抗が少ない体型と、長い脚で走行時速50kmにもなるそうです。


・穏やかで、飼い主に忠実
 ボルゾイは穏やかで優しく、飼い主に対して大変忠実な犬種です。
JKC規定ではオスは体高75~85cm、メスは68~78cmと、超大型犬ですが、おとなしく、あまり吠えることもなく、落ち着いているため、日本でも運動の時以外は室内で過ごさせる飼い方が可能です。しかし、体格が作られる成長期の子犬は、かなりやんちゃなので、外で放す飼い方が理想ですが、柵などを飛び越えるほど跳躍力があるので、注意が必要です。将来、超大型犬に成長することを念頭に置き、子犬のうちからしつけをすることが大事です。

 子犬のうちから甘やかした飼い方をして、わがままに育ててしまうと、成犬になったときに、飼い主の手に負えない犬になってしまうので、しっかりとしつけをしましょう。


・主人から離れて行動するサイト(視覚)ハウンド
 ボルゾイはサイト(視覚)ハウンドといわれ、優れた視覚で獲物を捉えて追う猟をしていた犬種で、1km先の動くものでも見分けることができるといいます。
 サイトハウンドは主人から離れたところで、自分の判断で行動して猟をしていたため、飼い主の指示を聞かない、しつけが入りにくいといわれることがあります。
 しかしながら、ボルゾイは覚えも良く、性格も陽気で、人懐っこいところがあるため、比較的しつけがしやすい犬種です。

 ただし、心が優しく、繊細なところがあるので、厳しいしつけは逆効果です。
 飼い主のことが大好きなので、飼い主が一緒に楽しみながら、褒めてしつけをするようにしてあげましょう。

2013年11月20日水曜日

狆の子犬の飼い方のポイント


・日本で改良された、日本唯一の愛玩犬
 狆は、中国から朝鮮経由でやってきたチベットの小型犬がルーツといわれ、ペキニーズにも繋がりがあるようです。
 『続日本記』には、732年に朝鮮から犬が贈られた記録があり、さらに『日本書紀』にも、672年に天武天皇に朝鮮から動物が贈られたと記され、これらは狆の可能性があるようです。

 しかし、シーボルトの記述では、戦国~江戸時代にかけて、ポルトガル人がマカオから持ち込んだペキニーズが、狆に改良されたとあります。
 どちらにせよ、海外から日本に持ち込まれて、和製漢字の「狆」(屋内で飼う「ちいさいいぬ」の意味)と呼ばれた犬が、改良されながら現在の姿になっていったようです。


・将軍綱吉に愛され、イギリス女王にも献上された犬
 狆は、近年の洋犬ブームで人気が衰退し、街で見かけることは少なくなりましたが、江戸時代には「犬公方」として有名な5代将軍徳川綱吉に愛され、盛んに繁殖が行われていたようです。
 1853年にはペリー提督がイギリスへ持ち帰った2頭の狆のうち、1頭をイギリスのビクトリア女王に献上したといわれています。
 

・抜け毛や体臭も少なく、おとなしいため、愛玩犬には最適
 狆は、シルクのようなふさふさとした毛並みをしていますが、抜け毛や体臭も少なく、室内飼育の愛玩犬としては最適です。
 明るく活発ですが、穏やかでおとなしい性格で、愛想もよいので、ほかの人や犬とも仲良くすることができます。

 小型の愛玩犬の飼い方で気をつける必要があるのは、飼い主に依存して、いつもそばにいたがるところです。わがままで言うことを聞かない「小さな暴君」にならないように、子犬のうちから、甘やかさずに育てましょう。


・室内での飼い方に必要な最低限のしつけ
 元々お座敷犬の狆に、あまり多くの運動は必要なく、利口で問題行動も少ないため、難しいしつけは必要ないです。
 しかし、室内で飼育をするので、「トイレ、食事のルール」「していいこと、悪いこと、許可が必要なこと」「止まって待つ」「定位置に戻る」など、最低限必要なしつけを、子犬のうちにきちんと教えてあげましょう。

 シルクのような毛並みも、ブラッシングを怠ると、すぐに毛玉になってしまいます。体を触らせるのが当たり前の飼い方を心がけ、日常のお手入れを嫌がらずにさせるようにしつけましょう。

シベリアン・ハスキーの子犬の飼い方のポイント


・スピッツに属する、エスキモー犬の一種
 オオカミ似たルックスを持つ、シベリアン・ハスキーは、シベリア北東部のエスキモーの一民族「チュクチ族」とともに暮らし、犬ぞりなどで活躍してきた犬種です。 そのルーツには、シベリアン・ハスキーをそのまま大きくしたようなアラスカン・マラミュートやサモエドが含まれているといわれています。
 「エスキモー」が「ハスキー」と呼ばれていたため、その名にハスキーが入ることになりました。


・漫画『動物のお医者さん』で大ブームに
 日本では、1990年代に漫画『動物のお医者さん』の大ヒットともに、シベリアン・ハスキー人気に火がつき、バブル景気真っただ中の時代に乗じて、一躍ハスキーブームが起こり、シベリアン・ハスキーがあちこちで見られるようになりました。


・犬の飼育の初心者には、飼い方が難しい
 シベリアン・ハスキーは、オオカミのようなきりっとした表情をしているため、怖そうに見えますが、陽気で楽天的な性格で、人や犬にも友好的です。
 中型犬の中でも大きく、極寒地で犬ぞりをしてきた、強靭な体力・持久力のある犬種なので、飼い方が難しく、犬を飼うのが初めての人にはおすすめできません。

 シベリアン・ハスキー大ブームの当時も、全く飼い方を知らない飼い主に飼われたシベリアン・ハスキーが起こす問題行動や、飼い主の飼育放棄が問題となりました。
 飼育を検討する際には、シベリアン・ハスキーが極寒地仕様の犬で、皮下脂肪も体毛も豊富で、暑さにとても弱いことや、運動不足によるストレス症状が強く出る犬種なので、相当量の運動を必要とすること、放浪、遠吠えをする性質があることなどをふまえ、適切な飼い方が可能かどうかしっかり考えることが大事です。


・好奇心が強く、いたずら好き
 シベリアン・ハスキーは好奇心が非常に強く、やんちゃでいたずらが好きな犬種なので、子犬のうちは破壊行動を繰り返すことが多いようです。
 攻撃性は低いものの、子犬のうちにやっていいことと悪いことを厳格に、忍耐強くしつけておかないと、飼い主に対しても唸ったり、威嚇するようなことがあります。
 強靭な体力があるので、散歩や運動はしっかり行う必要があります。
 シベリアン・ハスキーの飼い方は、簡単ではありません。しつけや散歩、運動をしっかり行い、適切なケアができる飼い主が飼うべきです。

ビション・フリーゼの子犬の飼い方のポイント


・フランス宮廷の愛玩犬
 ビション・フリーゼは、フランス原産の愛玩犬です。元々大西洋に浮かぶカナリア諸島の土着犬がイタリアに渡り、さらに、フランスがイタリア侵略をはじめたイタリア戦争の際に、フランスに渡ってきて、小型に品種改良され、上流階級の抱き犬として、フランス宮廷でも愛されてきました。
 JKCの規定では「体高は30cmを超えてはならず、小型であることが好ましい」とされています。


・個体差がでやすい
 カナリア諸島の土着犬のルーツには、大型のウォータードッグも交配されているため、ビション・フリーゼは今も個体差が大きく、体重3㎏くらいの超小型のものから、体重が10㎏はある中型犬並みのサイズのものまでいます。


・陽気で、人も犬も大好き
 ビション・フリーゼは明るく陽気で、人にも犬にも友好的です。家族に対してはとても従順ですが、独立心が強く少し頑固なところがあります。
 攻撃性は低いものの、子犬のうちから、最低限のしつけは繰り返しきちんとする必要があります。


・活発で、運動が大好きな小型犬
 ビション・フリーゼは独特なヘアスタイルをしているため、動作が緩慢かと思われがちですが、陽気でアクティブな性格の、とても活発な犬です。愛玩用小型犬の中では、かなり筋肉質な方で、階段の上り下りなども軽々とし、運動も大好きです。
 飼い方の基本は、たくさん散歩や運動をさせてあげることです。散歩や運動が足りないとストレスが溜まってしまうこともあるので気をつけましょう。


・ふわふわの巻き毛は、毎日のお手入れから
 ビション・フリーゼの飼い方で欠かせないのは、あの独特なヘアスタイルです。
 頭部全体が綿菓子になったようなふわふわしたヘアスタイルは、アメリカ人のトリマーが考えたもので、「パウダーパフ」と呼ばれています。

 あのヘアスタイルを維持するためには、毎日のブラッシングが欠かせません。
子犬のうちから、体を触らせることが当たり前になる飼い方を心がけて、手入れやトリミングをさせるようにしつけましょう。



ブルドッグの子犬の飼い方のポイント


・元々は闘犬だった、ブルドッグ
 雄牛(ブル)と犬たちを戦わせるブルベイティングという見世物競技がありました。その歴史は古く、残っている最初の記録は1209年といわれています。
 牛に対抗できる犬として開発されたブルドッグは、1568年にはすでにその名が定着していたようです。ブルベイティングは18世紀ごろまでイギリスで流行していましたが、1835年に禁止されることになりました。

 絶滅の危機を迎えたブルドッグでしたが、愛好家たちによって、闘犬の勇猛果敢で荒々しい性格が取り除かれる繁殖が行われ、番犬や愛玩犬として飼われるようになりました。現在では当時のブルドッグの面影を残すのは容姿のみで、優しく温厚な性格の、とてもおとなしい犬種となりました。


・見た目とは違い、とても甘えん坊
 ブルドッグはとても甘えん坊で、いつも飼い主のそばにいて、甘えていたいと思っています。かつての闘犬の面影はなく、警戒心も薄いため、番犬にすら不向きなほどです。穏やかで、とにかくおっとりした性格は、年齢を重ねるとますます、おっとりのんびりしたものになっていきます。


・賢く、洞察力が鋭い
 ブルドッグは、じっと様子を観察し、冷静に分析する賢さを持っています。
 子犬のころは活発に動き回りますが、年齢とともにあまり動きたがらなくなります。問題行動も少なく、しつけや飼い方にそれほど神経質になる必要はありません。
 しかし、最低限のしつけは、子犬のうちにきちんとしておくことが大事です。


・長生きさせる飼い方のポイントは、肥満防止の運動
 闘犬時代のブルドッグは、足も長く、もっと筋肉質の体をした、いわゆる、普通のルックスでした。しかし、ブルベイティング禁止後の改良の結果、頭が大きくなり過ぎて、自然分娩ではメスの骨盤を胎児が通過できないため、ブルドッグの繁殖は、ほとんどが人の手による帝王切開を要する、不自然なものになっています。

 また、マズル(鼻面)が短すぎるため、呼吸器に負担がかかりすぎるなど、多くの身体的な問題を抱えています。
 成犬になり、年齢が進むにつれ、動きたがらなくなり、肥満が加速する傾向があるので、子犬時代から継続して、散歩をさせるようにし、とにかく太らせないことが大事です。









バーニーズ・マウンテン・ドッグの子犬のしつけ方


・古代ローマ起源のマウンテン・ドッグ
 バーニーズ・マウンテン・ドッグは、スイスのアルプスで、農産物や乳製品などを運ぶ荷車を引いていた犬で、グレーター・スイス・マウンテン・ドッグ、エントレブッハー・マウンテン・ドッグ、アッペンフェラー・キャトル・ドッグとともに、スイス原産のマウンテン・ドッグ4犬種の1つです。

 スイスでは、ベルナー・ゼネンフント(ベルンの山犬)と呼ばれおり、べルナーが英語読みで「バーニーズ」となり、バーニーズ・マウンテン・ドッグと呼ばれるようになりました。その祖先は、古代ローマに存在した、マスティフのような犬だと考えられています。


・温厚で賢く、番犬としても活躍
 バーニーズ・マウンテン・ドッグはJKC規定では、オスが体高64~70cm、牝は58~66cmとなっており、個体差はありますが、成犬になれば体重は40㎏以上になる、大型犬の中でもかなり大きな犬種です。

 大型犬の性格がよく出ていて、穏やかで優しく、温厚な性格です。
 元々、極寒のアルプスで力仕事を黙々としていた作業犬なので、仕事熱心で、家族を守るための番犬としても有能に働きます。小さな子どもとも仲良く遊ぶことができ、子どもの面倒もみることができる優しい犬です。


・かなりやんちゃな子犬時代
 成犬になれば、とても穏やかになるバーニーズ・マウンテン・ドッグも、子犬のときにはかなりやんちゃで、イタズラも激しく、飼い方に手を焼いてしまう飼い主も多いようです。
 体が大きく体重も重いうえに、力仕事をしてきたので、引っ張る力もとても強いです。引きずられて怪我や事故にならないように、子犬のときにしっかりとしつけるようにしましょう。
 賢く、学習能力も高いので、難しいしつけでも覚えることができます。

 温厚な性格の犬ですが、成長すればかなり大きくなるので、子犬のときのしつけがとても重要です。大きい犬の飼い方に共通することですが、大きくなってからでは、やんちゃすぎて飼い主だけでは難しいと感じたら、早いうちに、調教師やドッグトレーナーなどにも相談してみましょう。





アメリカン・コッカー・スパニエルの子犬の飼い方のポイント


・イギリスからメイフラワー号でやってきた犬が祖先
 1620年に、イギリスからメイフラワー号でアメリカ大陸に渡った移民たちの中に、2頭の犬がいて、そのうちの1頭がイングリッシュ・コッカー・スパニエルだったといわれています。
 その後も移民たちによって、多くのイングリッシュ・コッカー・スパニエルがアメリカに持ち込まれ、中でも、頭部が丸くマズル(鼻先)が短い犬を、愛玩用として改良したのが、アメリカン・コッカー・スパニエルといわれています。


・映画『わんわん物語』のレディは、アメリカン・コッカー・スパニエル!
 大変美しい絹糸のように滑らかな毛をもち、映画『わんわん物語』では、ヒロインのレディとして登場し、人気を集めました。
 アメリカン・コッカー・スパニエルはアンダーコートの毛量が非常に多く、皮膚が弱いため、ブラッシングが欠かせません。子犬のうちから体を触られることに慣れさせる飼い方を心がけ、ブラッシングを嫌がらないようにしつけましょう。


・陽気で、かなり活発
 アメリカン・コッカー・スパニエルは明るく陽気な性格で、賢く、物覚えもよく、初めての人や犬に対してもフレンドリーな犬種です。
 飼い方が難しい犬ではないので、初めて犬を飼う人や、年配の方、子どものいる家庭にも向いています。ただし、甘えん坊で、飼い主への依存性が高いため、子犬のうちから人や犬に慣れさせる飼い方をすることが大事で、しっかり社会性を身につけさせましょう。


・元猟犬の飼い方は、しっかり運動が基本!
 アメリカン・コッカー・スパニエルは元々猟犬で、スタミナがあるため、毎日しっかり散歩をさせ、あわせて定期的な運動もさせてあげましょう。活発な性格なので、散歩や運動が足りないと、ストレスが溜まってしまい、問題行動をおこしやすくなります。
 JKC規定では、オスは体高38.1cm、メスは35.6cm(どちらも±1.25cmまで可)と中型犬のサイズがありますが、小型犬に多い膝蓋骨脱臼を発症しやすいといわれています。子犬の飼い方で特に注意が必要な点は、あまり激しい運動をさせすぎないよう、気をつけることです。

ボストン・テリアの子犬の飼い方のポイント


・コントラストが魅力!「タキシードを着た紳士」
 ボストンテリアといえば、タキシードを着ているような特徴的な毛色と、愛きょうのあるユニークな顔が魅力です。
 ルーツは、すでに絶滅してしまったホワイト・イングリッシュ・テリアと、イングリッシュ・ブルドッグとの交配によって誕生したといわれています。

 イギリスをはじめ、ヨーロッパを原産とする犬は多いのですが、ボストン・テリアは19世紀後半のアメリカのボストンが原産です。アメリカの原産の犬としては、チェサピーク・ベイ・レトリーバーと、アメリカン・フォックスハウンドに次ぐ、古い犬種です。


・穏やかで、明るく、人懐っこい犬種
 ボストン・テリアは一見怖そうなルックスとうらはらに、温和で人懐っこく、人や犬に対しても友好的な犬種です。攻撃性はほとんどないので、番犬には向きません。
 物事に熱中しやすく、熱中しているときは、飼い主の言葉も耳に入りません。飼い方の上でも飼い主を悩ませるような問題行動はあまりありませんが、熱中している時でも、飼い主に注意が行くように、子犬のうちからしつけをすることが大事です。


・ガッチリ体型の力持ち、引っぱり癖対策は子犬のうちに。
 ボストンテリアはその体重によって、3つのサイズに分けられます。
 体重6.8㎏未満のライト、6.8~9㎏未満のミドル、9~11.35㎏のヘビーと、いずれのサイズにしても、ガッチリした体つきです。

 小型犬の中では力が強い犬種なので、散歩のときにリードをぐいぐい引っ張って歩くクセがつくと、女性や子どもでは、力負けして引っ張られ、怪我をしてしまうこともあります。子犬のうちから、散歩の主導権は飼い主にあると、しっかり認識させる飼い方を心がけましょう。子犬も成犬も、引っ張りグセが激しいときには、飼い主と犬の双方が飼い主主導の歩き方を練習する、リーダーズウォークに取り組んでみるのもよいでしょう。


・熱中症に気をつけて!
 ボストン・テリアの飼い方で注意すべきなのは、夏の暑さには弱く、熱中症になりやすい点です。鼻が短い犬種の飼い方に共通することですが、真夏は散歩だけでなく、室温の調整にも十分注意をしてください。

イタリアン・グレーハウンドの子犬の飼い方のポイント


・古代エジプト時代までさかのぼれる、古代犬種。
 イタリアン・グレーハウンドは歴史あるとても犬種です。
 6000年前の古代エジプトの墓から、よく似た犬のミイラが見つかっており、また、約2000年前(西暦79年)のヴェスヴィオ火山の噴火で滅亡してしまったローマの属国ポンペイの跡からも、イタリアン・グレーハウンドらしき犬の骨が見つかっています。


・温厚で明るく、愛情豊か
 明るく陽気で温厚な性格で、飼い主に対しては従順ですが、知らない人や犬に対しては、警戒心を持ちやすく、緊張で震えてしまう臆病なイタリアン・グレーハウンドも見受けられます。
 子犬のうちから、人や犬に対して慣れさせ、社会性を身につけさせる飼い方を心がけましょう。成犬になってからのしつけでは、臆病な性質をなかなか直しにくいので、子犬時代の飼い方で免疫をつけてあげることが肝心です。

 また、イタリアン・グレーハウンドの多くは、自立心があり、あまり人や犬にかまわれることが好きではないので、その犬の個性を尊重しながら、必要なしつけは根気よく行うようにしましょう。


・小さくてもハウンド犬なので、しつけはしっかりと!
 JKC規定では、オスメスともに体高32~38cm、体重は最高5㎏と、体の大きさに対して、細い犬種です。最近ではハウンド(獣猟犬)としてよりも、ドッグレースに出ることが多くなり、より速く走るために、全身を筋肉に覆われた、ガリガリの細いルックスになっています。
 小型犬ですが、運動量は膨大なので、しっかり散歩や運動をさせてあげることがこの犬種の飼い方の基本であり、飼い主の条件です。

 また、元はハウンド犬なので、行ったら行きっぱなしにならないように、子犬のうちにしっかり呼び戻しのしつけをしておきましょう。


・足が細いため、怪我に気をつけましょう
 イタリアン・グレーハウンドの飼い方で気をつけるべき点は、足の怪我です。
 足が細いため、ちょっとした高さからのジャンプが、骨折につながることもあります。運動は必要ですが、激しい運動には気をつけるようにしましょう。

2013年11月19日火曜日

シェットランド・シープドッグの子犬の飼い方のポイント


・「シェルティー」の愛称で親しまれる、優美な牧羊犬
 原産地はイギリスの北方シェットランド諸島で、何世紀にも渡って牧羊犬として活躍しました。
 ラフ・コリーにそっくりなルックスをしていますが、ラフ・コリーをそのまま小型化した犬種ではなく、シェットランド・シープドッグを作出する間に、ラフ・コリーも交配しているために似たそうです。


・穏やかで、賢く、飼い方も易しいペット
 シェットランド・シープドッグは日本でも大ブームがあり、1990年代までは常に人気犬種のトップ10に必ず、入っていました。
 人気が下がったのは、牧羊犬の習性でよく吠えたことが原因だそうですが、現在では人気も落ち着き、ブリーダーの安定した繁殖のおかげで、あまり吠えなくなりました。

 性格は穏やかで、大変賢く、洞察力に優れています。牧羊犬だったため、人間の言葉をよく理解するので、しつけが入りやすく、のみこみも早いです。
 中型犬ですが、落ち着いていて、あまりリードを引っ張ることもないので、犬を飼うのが初めての人や、年配の方、子どものいる家庭でも飼いやすい犬種です。


・神経質で、物音に敏感な場合も…
 たまに、神経質で、物音に敏感に反応し、パニックを起こしてしまうシェットランド・シープドッグもいます。子犬のうちから、様々な物音に慣れさせる飼い方を心がけ、物音がしても動じないようにしつけましょう。

 また、牧羊犬の血が騒ぎ、走っているものを追いかける習性があります。
 子犬のうちに、きちんと呼び戻しのしつけをしておけば、猟犬のように行きっぱなしにはなりません。
 シェットランド・シープドッグは大変賢く、「この時はこうだった…」ということも理解できるので、一貫性のあるしつけをするようにしましょう。


・牧羊犬なので、運動不足にならない飼い方を
 優雅なルックスをしていますが、元々、牧羊犬なので、相当量の運動が必要です。
簡単なお散歩だけでは満足せず、ストレスが溜まってしまうので、日常のお散歩もたくさんして、定期的にドッグランなどで自由に走らせるなど、運動に重点を置いた飼い方をしてあげましょう。






ペキニーズの子犬の飼い方のポイント


・中国宮廷の門外不出の愛玩犬
 ペキニーズは中国の宮廷の歴代皇帝によって、長らく門外不出の神聖な犬として守られてきました。
 チベット仏教の聖都ラサ市が原産といわれている、ラサ・アプソをダライ・ラマが歴代中国皇帝に献上する習慣があったといわれ、ペキニーズのルーツはラサ・アプソといわれています。


・ぬいぐるみのようなユニークなルックス
 ペキニーズはJKC規定では、オスは5㎏、メスは5.4㎏を超えてはならないとされています。かなり骨太な骨格をしているため、同じくらいの大きさの小型犬と比べると、体重はずっと重いです。
 まっすぐな長毛はダブルコートで、アンダーコートは大変豊富です。

被毛が伸びそろったフルコートの状態になれば、全体の毛をひきずって歩くような、
ぬいぐるみのようなユニークなルックスをしています。
 飼い方で注意すべきことは、鼻がつまっているため、暑さには大変弱く、熱中症にかかりやすい点です。


・愛情深いが、用心深く警戒心が強い
 家族に対しては愛情深く、従順で忠実ですが、自尊心が高く、自立しているため、
愛想を振りまいたりはせず、大変マイペースです。
 体を揺らしながら、のんびりと歩くため、あまり活発ではありません。
 ペキニーズの飼育には、年配の方や落ち着いた環境の中での飼い方が向いています。


・独立心が強く、頑固なため、しつけは入りにくい
 ペキニーズは独立心が強く、頑固な性格で、気まぐれなところもあるため、しつけが入りにくい犬種ですが、あまり活発ではなく、吠えることも少ないため、問題行動で悩まされることは少ないようです。
 しかし、子犬のうちに、最低限のしつけだけはしておきましょう。
 気まぐれなので、しつけをされることがあまり好きではありませんが、子犬の旺盛な食欲を利用して、おやつを使ったしつけをすると効果的です。


・体重管理に配慮した飼い方を
 食欲旺盛で太りやすい体質なので、肥満に悩まされる飼い主も多いようです。
子犬のうちは、おやつを使ったしつけもよいですが、成犬になったあとは、運動量に見合ったおやつの量にするよう、注意が必要です。

2013年11月17日日曜日

ビーグルの子犬の飼い方のポイント


・世界的人気キャラクター、スヌーピーのモデル
 ビーグルといえば、世界的に有名な人気キャラクター、スヌーピーのモデルとして知られています。スヌーピーのように明るく陽気で、遊ぶことが大好きな犬種です。
 JKCでは、嗅覚で獲物を追跡する嗅覚ハウンドに分類され、そのルーツは、紀元前のギリシアだといわれていて、祖先はウサギ狩りに使われていた犬だそうです。


・最も小さいハウンド犬
 以前はビーグルのサイズが安定していなかったため、今のビーグルよりも、ずっと大きいビーグルや、ポケットに入るくらい小さいサイズのビーグルもいました。
 現在のJKCの理想体高は、最低33cm、最大40cmと固定されました。
 ハウンド犬の中では、ビーグルが一番小さい犬種です。


・遊び好きで、とてもやんちゃ
 ビーグルは、遊びが好きで、とてもやんちゃですが、温厚な性格なので、子どもとも仲良く遊ぶことができます。甘えん坊なので、一人になると不安で寂しくなってしまい、物音などに敏感に反応して、吠え続けてしまうこともが多いです。

 ビーグルを飼うなら、つねに家族が誰か家にいるような家庭が適しています。ずっとお留守番をさせてしまうような飼い方は、おすすめしません。


・活発で、エネルギーに溢れ、とても丈夫!
 とても活発で、エネルギーが有り余っているような犬種なので、散歩や運動をしっかりさせてあげる必要があります。定期的にドッグランなどで自由に走り回らせるなど、運動でストレスを発散させる飼い方を工夫してください。
 また、ビーグルは行ったら行きっぱなしになってしまうことが多いので、子犬のうちに、呼び戻しのしつけを必ずしておきましょう。


・「森のトランペッター」の飼い方
 ビーグルの飼い方で要注意の、飼い主を悩ませる問題行動は、なんといっても無駄吠えです。散歩ですれ違う際だけでなく、家の中からも道行く人や犬に対して吠えたり、体に対して声が大きい上に、とても響くので、子犬のうちから、無駄吠えをさせないよう、しっかりとしつける必要があります。ビーグルは性格が頑固なところがあるので、子犬のうちに、きちんとしつけることが大事です。

ボーダー・コリーの子犬の飼い方のポイント


・今も現役で活躍する牧羊犬
 ボーダー・コリーは8~11世紀にかけて、ヴァイキングがトナカイ用の牧畜犬として持ちこんだのがルーツと言われています。その後、ラフ・コリーや土着の牧羊犬と交配し、今の形になりました。

 ボーダー・コリーという名前は、原産地がスコットランドとイギリスの国境(ボーダー)のノーザンバーランド付近だったことによります。日本で知られているラフ・コリーやシェットランド・シープドッグなどの多くが、すでに牧羊犬としてはあまり活躍していない中、ボーダー・コリーは羊毛の盛んなオーストラリアやニュージランドで、今もなお、現役で働いています。


・犬のIQランキングでは1位に…
 牧羊犬として働いてきたボーダーコリーは、抜群の運動能力をもっています。一日中、羊を追って走っていても疲れ知らずなので、そのスタミナは相当なものなのです。広い敷地内を自由に走らせる飼い方が難しい、日本の一般家庭で飼育する場合、相当量の散歩や運動を覚悟してください。

 飼い主への忠誠心が非常に高く、知能が高いために、自分で考えて行動することができます。逆にいえば、運動が満足にできない飼い方では、パワーが過剰に余ってしまい、ストレスが溜まって激しい破壊行動を起こしたり、飼い主の制止も聞かずに、脱走してしまうことがあります。

 ボーダー・コリーの飼い方で大切なことは、多くの時間を費やして散歩や運動をさせてあげることです。子犬のときから、きちんとしつけが出来る人だけが飼うべき犬種です。


・子犬のときから、しっかりしつけを!
 ボーダー・コリーは大変賢い犬種なので、しつけたことはすぐに覚えることができます。責任感も非常に強いので、仕事を与えられることに生きがいを見いだし、与えられた仕事は一生懸命こなそうとします。1つのことできるようになったら、次のしつけ…と、どんどん課題を与えてあげる飼い方がよいでしょう。

 飼い主が犬の信頼を得られれば、ボーダー・コリーは天下無敵の、最高のパートナーになってくれます。



キャバリア・キングチャールズ・スパニエルの子犬の飼い方のポイント


・日本では「キャバリア」「キャバ」の愛称で人気
 キャバリア・キングチャールズ・スパニエルは、イギリス王室の愛玩犬として愛されてきた犬種です。16~18世紀の肖像画には、小さなスパニエルの姿がよく描かれています。イングランド王のチャールズ1世、チャールズ2世がキャバリア・キングチャールズ・スパニエルの愛好家で、常に一緒に連れて歩いていたので、「キングチャールズ」と名づけられました。

 チャールズ2世時代の肖像画に残された、スパニエルを復元させようとし、パグなどを交配し、現在のキャバリア・キングチャールズ・スパニエルが作出されました。


・初めてでも、飼い方が比較的やさしい
 おっとりした優しい風貌からは、のんびりした印象を受けますが、社交的で、遊び好きですな犬種です。人懐っこく、人や犬にもフレンドリーで、警戒心がないので、初めて犬を飼う場合や、年配の方や小さい子どものいる家庭でも、飼いやすい犬種といえます。


・「キャバリア」とは騎士という意味
 「キャバリア」とは騎士という意味です。キャバリア・キングチャールズ・スパニエルは騎士のように堂々としていて、物おじせず、相手のことを見定める目を持っています。攻撃性も低く、あまり吠えることがありません。

 子犬のときから甘やかして育てると、飼い主との上下関係が崩れてしまう場合があります。飼い方のポイントは、主従関係をはっきりさせて、毅然とした態度を取ることです。子犬のうちから、リーダーは飼い主であることしっかりと認識させるような飼い方を心がけましょう。あまり大きな問題行動はありませんが、頭のよい犬種なので、子犬のときから、必要最低限のしつけはきちんとするようにしましょう。


・飼い方の注意点は心臓疾患
 キャバリア・キングチャールズ・スパニエルは屋外飼育も可能な丈夫な犬種ですが、子犬の時から先天的に心臓疾患を抱えているケースがとても多いです。1歳ですでに33%、4歳以上では60%が、主に僧帽弁閉鎖不全症と見られるデータもあるので、少しでも異常を感じられたら、すぐに動物病院に連れて行くようにしましょう。
 また、肥満になりやすい犬種なので、食事管理にも注意をしましょう。

ミニチュア・ピンシャーの子犬の飼い方のポイント


・ドーベルマンに似ているが、まったく別系統
 ミニチュア・ピンシャーはドイツ原産の小型の愛玩犬で、番犬としても有能です。祖先を同じくするドーベルマンと色や形などルックスがに似ていることから、ドーベルマンを小型化した犬種と思われることも多いのですが、その歴史はドーベルマンよりも古く、17世紀にはすでに存在し、当時の絵画や彫刻にも、ミニチュア・ピンシャーが残されています。


・小さいながらも、とてもアクティブ!
 JKCでは理想体高25~30cmで、体重も4~6㎏とされている、小型犬ですが、大変活発で、エネルギッシュです。スタミナがあり、運動神経も優れているので、毎日しっかり散歩や運動をさせることがミニチュア・ピンシャーの飼い方の基本です。


・明るく、陽気な性格でも、警戒心が強いところも…
 明るく、陽気ですが、自尊心の高い性格です。
 飼い主にはとても忠実ですが、勇敢で、プライドが高く、警戒心が強いため、見知らぬ人や犬に対して、容赦なく、吠えかかることがあります。

 無駄吠えが激しい場合があるので、子犬のうちから、無駄吠えをさせないように、きちんとしつけをする必要があります。小さくてかわいらしい子犬時代ですが、甘やかさず、根気強くしつけをすることで、一緒に暮らすためのルールを教えましょう。


・飼い方の基本は、たくさん運動をさせること!
 ミニチュア・ピンシャーは活発で、遊ぶのが大好きなので、
たくさんお散歩や運動をさせてあげましょう。
 小型犬よりも、中型犬の運動量を目安に散歩をさせるとちょうどいいでしょう。
 子犬のうちに社会性を身につけさせる飼い方を心がけると、警戒心を低く抑えられ、問題行動を抑制することができます。


・足が細いため、骨折に気をつけましょう
 ミニチュア・ピンシャーの飼い方の注意点は、足が細く、ちょっとしたことで、骨折や脱臼といった、大けがをしてしまうことが多いことです。スタミナがあり、ジャンプ力もありますが、あまり無理をさせないようにして、飼い主の制止をちゃんと聞けるよう、子犬のうちから、しつけをすることが怪我の防止にもつながります。

ジャック・ラッセル・テリアの子犬の飼い方のポイント


・牧師作のキツネ狩り犬!
 1819年イギリスのオックスフォードで、ジョン・ラッセル牧師が趣味のキツネ狩りのため、獲物を追い、巣穴に潜り込んで追い詰め、吠えたてて場所を知らせる、タフでエネルギッシュなキツネ狩りのエキスパート犬を作るべく、入手した白いテリアを改良したのがジャック・ラッセル・テリアのルーツです。

 当時は体高約35cm、体重6.3㎏だったが、オーストラリアでウェルシュ・コーギー・ペンブロークやフォックス・テリアなどと交配し、改良が進み、現在の脚の短い、小型のジャック・ラッセル・テリアになりました。
 現在のJKC理想体高は25~30cmです。


・知能が高いが、テリア気質が強く、悪知恵も…
 ジャック・ラッセル・テリアは大変賢く、学習能力も高いので、かなり高度なトレーニングにも対応できますが、テリア気質が非常に強く、飼い方が難しく、いたずらや激しい破壊行動を繰り返し、飼い主の手に負えなくなってしまうケースも多いです。この犬種を飼う人は子犬のうちから、しっかりとしつけに取り組んでください。


・計り知れないパワーの持ち主
 小柄な体からは想像できないほどの計り知れないパワーを持った犬種です。小型犬と思って、簡単にお散歩を済ませるような飼い方では、まったく運動が足りません。
 かなりの距離を歩かせ、走らせても、満足しないくらいタフなので、体力や時間を使ってジャック・ラッセル・テリアを満足させられるくらい、お散歩や運動をしてあげる飼い方をするべきです。

 訓練性能が高く、身体能力・作業意欲も高いので、才能を生かすべく、アジリティなどの競技に挑戦するのもよいでしょう。


・しつけは子犬のうちから、しっかりと
 テリア気質の攻撃性が強く出て、ほかの犬に強気な態度を示し、喧嘩が勃発してしまうことがあるので、子犬のうちから、なるべく穏やかにしつけましょう。
 猟犬の本能で無駄吠えをしてしまうこともあるので、必要でないときは吠えない、指示でやめるなど、猟犬の性質を理解した上でのしつけ、飼い方が必要です。

 バイクや車、自転車、走っている犬などを追いかけて行ってしまい、事故に遭うことが大変多いです。呼び戻しのしつけは、子犬のうちに必ずしておきましょう。

パグの子犬の飼い方のポイント


・紀元前400年の中国まで遡る歴史
 パグは紀元前400年の中国にすで存在していたといわれている古い犬種です。
 詳しいルーツは不明ですが、祖先にはペキニーズが入っているとも言われています。魔除け厄除けの犬として珍重されていたようです。


・独特の愛嬌のあるルックスが、ヨーロッパの上流階級に大人気
 1600年末には、オランダに伝わり、ヨーロッパの上流社会を中心に、愛好されるようになりました。ヴィクトリア朝にはその人気は絶大になり、当時の絵画にはパグがよく描かれています。
 オランダのウィリアム王子の暗殺をパグが吠えて危機一髪で助けた、ナポレオンの妻のジョゼフィーヌが愛犬のパグを使って夫へメッセージを伝えていたなど、歴史に絡んだエピソードもたくさん持っています。


・明るく、活発で、遊ぶことが大好き
 鼻ぺちゃで人気のフレンチ・ブルドッグやボストン・テリアと比べると、パグは一番小さいですが、JKCの規定ではパグの理想体重は6.3~8.1㎏とされており、小型犬ながらもずっしりとしています。
 パグは、そのルックスからは想像できないほど、明るい性格で、活発で、遊ぶことが大好きな犬種なので、お散歩には積極的に連れ出してあげましょう。


・独立心が強く、頑固なところも…
 飼い主に対して愛情深く、忠実ですが、頑固なところがあるので、子犬のうちから、甘やかしすぎない飼い方を心がけてください。
 必要最低限のしつけは、子犬時代にしっかり行ってください。
 賢いのですが、独立心が強い犬種なので、子犬のしつけは繰り返し行い、同じことを反復させると効果的です。


・飼い方のポイントは肥満対策と毎日のお手入れ
 パグの飼い方で特に注意が必要なのは、肥満と皮膚病です。
 パグは、食欲旺盛で太りやすい体質です。肥満になるといびきをかいたり、腰への負担からヘルニアにもなりやすくなるので、体重管理には気を配りましょう。

 また、皮膚が脂っぽく、顔にもしわがあるので、皮膚疾患になりやすく、垂れ耳のため、外耳炎などにもなりやすいので、毎日欠かさずにお手入れをして、体を清潔に保つようにしましょう。
 病気を防ぐ飼い方の基本は、子犬のうちから、体を触られることに慣れさせ、喜んで手入れをさせるようにしつけることです。

ラブラドール・レトリバーの子犬の飼い方のポイント


・盲導犬、聴導犬、介助犬として世界中で大活躍!
 ラブラドール・レトリバーは、アメリカやイギリス、オーストラリアで人気ナンバー1の犬種です。日本では1990年代にブームがあり、現在も安定した人気を保っています。盲導犬、聴導犬、介助犬、また、警察犬や麻薬犬としても有名です。


・働くことが大好きな、献身的な犬種
 ラブラドール・レトリバーのルーツは定かではありませんが、カナダのニューファンドランド島のニューファンドランド・ラブラドル州が原産とされています。極寒の地で、網からこぼれた魚を拾うなどの漁師の手伝いをしたり、水鳥猟に同行したりしていました。仕事を与えられて、飼い主のために働くのを生きがいと感じる、献身的な犬種です。


・温厚で賢く、集合住宅でも飼育が可能な大型犬
 ラブラドール・レトリバーは盲導犬や聴導犬として働くほど賢い犬種です。
 性格は温厚で、大変我慢強く、人や犬に対しても愛情深く、子どもとも仲良くすることができます。
 トレーニングを楽しむことができる犬種なので、子犬のうちから、トレーニングを生活に組み込むなど、飼い方を工夫して、しっかりしつけをしてあげましょう。

 子犬のうちに、多くの人や犬に接する機会をつくり、いろいろな場所に連れて行くなどの経験を積ませるような飼い方を心がけてください。どんどん学習し、社会性も身につくので、いろいろな場面に遭遇しても、対応できるようになります。


・散歩中の引っ張り癖をつけさせないことが飼い方のポイント
 ラブラドール・レトリバーは大型犬です。
 賢く、温厚であっても、引っ張る力はかなり強いです。
 また、元々持っていた頑固な性格を、品種改良で温厚な性格にしていったため、時折、頑固な気質が顔を出すことがあります。

 散歩中にリードを引っ張るようなことがあれば、やめさせるように、しっかりしつけましょう。子犬のうちから、飼い主がリーダーであることを認識させる飼い方をしましょう。


・胃捻転に気をつけて
 ラブラドール・レトリバーは食欲が旺盛で、活発に動く犬です。
 食後すぐに激しい運動をすると、胃捻転を起こしやすいといわれています。
 食事の後しばらくは、おとなしくしているよう、子犬のうちからしつけましょう。

ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの子犬の飼い方のポイント


・胴長短足のユニークなルックス
 あまり知られていませんが、ウェルシュ・コーギー・ペンブロークは、
JKCでは、「牧羊犬・牧畜犬」に分類される犬種です。
 元々はイギリスのペンブロークシャー地方で活躍してきた牧畜犬で、牛の間を動き回って牛を追う、牛追い犬でした。

 牛に尻尾を踏まれて怪我をすることが多く、致命傷となってしまうことが多かったので、怪我を防ぐために、この地方では尻尾を断尾する習慣が出来ました。


・陽気な性格ですが、落ち着きがないところも…。
 ウェルシュ・コーギー・ペンブロークは、その表情からもわかるように、非常に明るく、陽気な性格です。また、とても活発で、好奇心も強く、特に子犬時代から青年期にかけては、実にアクティブで、じっとしていることが難しいくらいです。

 落ち着きのない、騒々しい犬になってしまわないための飼い方の基本は、子犬のうちから、「よし」や「待て」の動作をきちんとしつけることです。


・引っ張り癖をつけない
 ウェルシュ・コーギー・ペンブロークは、JKCの規定では、体高約25~30cm、体重はオス10~12㎏、メス9~11㎏と、しっかりした骨格で、中型犬の大きさになります。
 自立心が強く、頑固でわがままなところがあり、散歩中に飼い主をぐいぐい引っ張っていく姿をよく見かけますが、見た目以上に力があるので、引っ張られてしまうと大変危険です。

 子犬のうちから、お散歩の主導権は飼い主にあることを、しっかり認識させ、リードを引っ張らせないように、しつけましょう。
 元は牧畜犬で学習能力も高いので、引っ張り癖が強い場合は、飼い主手動の歩き方を練習するリーダーズウォークも効果的です。
 お散歩だけでなく、リーダーは飼い主であると子犬のうちから認識させる飼い方を心がけましょう。


・無駄吠えと肥満防止に、運動が飼い方のポイント
 ウェルシュ・コーギー・ペンブロークは用心深い性格なので、無駄吠えに悩まされる飼い主も多いようです。
 牧畜犬だったため、運動量もかなり多く必要とします。飼い方で大切なのは、ストレスをためず、神経質にさせないためにも、散歩や運動をたくさんさせることです。また、肥満になりやすいので、体重管理には注意しましょう。

ゴールデン・レトリバーの子犬の飼い方のポイント


・日本で一番人気の大型犬
 日本で人気の大型犬といえば、ゴールデン・レトリバーとラブラドール・レトリバーです。似ているとされる両犬種の大きな違いは、ゴールデン・レトリバーが長毛、ラブラドール・レトリバーが短毛のところです。
 賢く、忠実で穏やかな性格のため、大型犬であっても日本の住宅でも室内で飼育できると、爆発的な人気を得ました。


・19世紀イギリスで誕生?
 1865年に、スコットランド貴族ツイードマウス卿が買い入れた、ロシア・サーカス団で曲芸をしていた8頭の犬が先祖になったという説や、同じくツイードマウス卿が1865年に、ウェービーコーテッド・レトリバーと、今は絶滅したツイード・スパニエルを交配させ、生まれた4頭の黄色の子犬が先祖になったという説などがありますが、正確な歴史は不明です。


・明るく陽気で、フレンドリー
 とても愛情深い性格で、飼い主だけでなく人と遊ぶことが大好きで、子どもとも仲良く遊ぶことができます。
 大変賢く、忠実で、トレーニング好きなので、しつけをすればするほど難しいことができるようになります。子犬時代から生活にトレーニングを組み込んだ飼い方が理想的です。

 また、ゴールデン・レトリバーは飼い主に指示を与えられ、仕事をすることに生きがいを感じます。自分で考え、応用する力もあるので、子犬のうちから、きっちりしつけて才能を伸ばしてあげる飼い方が、犬にとっても幸せです。


・盲導犬や聴導犬、セラピードッグとしても大活躍
 ゴールデン・レトリバーは、その賢く穏やかでしつけやすい特性から、訓練を積んで、盲導犬や聴導犬、セラピードッグとして医療や福祉の現場をはじめ、様々な分野で活躍しています。


・飼い方注意!好奇心旺盛で、やんちゃな一面も…
 温厚で、飼い主に忠実な、大変賢い犬種ですが、好奇心が強く、自分の判断で行動して、思いがけないイタズラをしてしまうこともあります。

 また、ゴールデン・レトリバーの飼い方で特に注意が必要なのは、旺盛な食欲による誤飲です。子犬時代のしつけはもちろん、普段からイタズラや誤飲ができないよう、飼い主側が注意を払うことが大事です。

2013年11月16日土曜日

パピヨンの子犬の飼い方のポイント


・貴婦人たちに愛された犬
 パピヨンは「蝶」を意味するフランス語で、蝶が羽開いたような特徴的な形の耳をもつため、この名が付けられました。
 スペインの小型のスパニエル(鳥猟犬)がパピヨンの原種といわれています。

 太陽王ルイ14世がパピヨンを溺愛したため、フランスに数多く輸入され、その後、ルイ15世の愛妾のポンパドール夫人、ルイ16世の王妃マリー・アントワネットなど、上流社会の人々の寵愛をうけました。当時の貴族たちの間では、パピヨンを主人とともに肖像画に描かせることが流行したというほどの愛されぶりでした。


・華奢なイメージですが、丈夫!
 JKCの理想サイズは体高28cm以下という小型犬ですが、改良段階でスピッツやチワワが入っているため、現在でも、かなり小さめだったり、5キロ以上あったりなど、サイズには幅があります。華奢な印象のパピヨンですが、小型犬の中では比較的丈夫で、遺伝性疾患も少なく、飼育しやすいといわれています。


・活発で明るく、学習能力が高い
 パピヨンは物覚えがよく、しつけやすい犬種です。
 活発で、運動や遊びが大好きなので、子犬のうちから、運動や遊びを交えてしつけをすると、すぐに学習できます。
 また、明るい性格の犬なので、良いところを褒めてのばしてあげましょう。


・子犬の飼い方次第で、依存性が高く、神経質になってしまうことも…
 愛玩用の小型犬に多く見られることですが、飼い主への依存が高くなりやすく、飼い主の姿が見えなくなるだけで不安に感じたり、ちょっとした物音にも怯えて、ブルブル震えるなど、かなり神経質な性質をもつパピヨンもいます。
 子犬のうちから、飼い主以外の人や犬にも十分慣れさせ、社会性を身につけさせる飼い方をすることが大事です。

 また、元来、攻撃性が低く、人や犬に対してフレンドリーな性格のパピヨンですが、子犬のときに甘やかし過ぎる飼い方をしてしまうと、攻撃性が強く出てしまい、家族の中で自分が一番偉いと勘違いするアルファ・シンドロームになりやすいと言われています。
 頭のいい犬種なので、飼い方のコツは、子犬のうちから、やっていいことと悪いこと、飼い主にとって望ましいこと望ましくないことを、しっかり教えてあげることです。

フレンチブルドッグの子犬の飼い方のポイント


・鼻ぺちゃの、ユーモラスな顔が特徴
 19世紀末にイギリスいた小型のブルドッグが労働者たちに連れられて、フランスに持ち込まれ、マスティフやテリア、パグなどと交配して作出されました。
 ガッチリとした体、がに股の後ろ足、大きな耳に鼻ぺちゃのユーモラスな顔で、フランスの上流社会で愛玩犬として人気となり、最近では日本でも人気犬種となりました。


・3大鼻ぺちゃ人気犬種
 犬好きでも、フレンチ・ブルドッグ、パグ、ボストン・テリアの区別がつかないという人が多いようです。ボストン・テリアは細身で足が長く、先のとがった立ち耳をしているのに対し、フレンチ・ブルドッグはバッド・イアと呼ばれる、コウモリのような形の大きめの耳をしています。
 ほかの2犬種と比べると、体がずっと小さく、垂れ耳なのがパグです。


・見た目より活発、飼い方次第で攻撃性が出る場合も…
 のんびりと、ゆったりとした印象を与える見た目ですが、とても活発で、遊びやお散歩が大好きです。しかし、元は雄牛と戦っていた闘犬ですから、激しい攻撃性を抑えるためにも、子犬のうちに、きちんとしつけをする必要があります。
 闘犬の本能から、喉元に噛みついてくるので、攻撃性を出させないよう、子犬のときから、穏やかな環境の中で育て、しつけることが大事です。


・引っ張り癖をつけない
 力も強いため、散歩のリードを引っ張るようになると、子どもや力の弱い女性では引っ張り回されて危険です。力が強く、しっかりフレンチ・ブルドッグを制御できる
大人が散歩をさせるようにしましょう。
 子犬のうちから、犬にリードを引っ張って散歩をさせないようしつけ、主導権が飼い主にあることを、しっかり認識できる飼い方をしましょう。

 あまり、しつけの得意な犬種ではないので、子犬のうちから、最低限覚えて欲しいルールを、自然に教えてあげるようにしましょう。
 また、皮膚炎防止のため、顔のしわは拭いてあげたほうが良いので、子犬のうちから体を触らせることに慣れさせる飼い方を心がけ、手入れをさせるようにしつけましょう。







マルチーズの子犬の飼い方のポイント


・上流階級の「抱き犬」
 マルチーズの歴史は古く、ルーツは紀元前6000~8000年まで遡るのぼることができ、紀元前1500年ころにフェニキア人が、地中海のマルタ島に愛玩犬として持ちこんだ犬が、今のマルチーズの祖先だといわれています。
 世界で一番古い愛玩犬のマルチーズは、フランスやイギリスをはじめヨーロッパ各地の宮廷や上流階級たちの「抱き犬」として愛されました。


・人懐っこく、飼いやすい、ペット犬
 JKC規定では、オスメスともに3.2㎏以下となっており、理想体重は2.5㎏の小型犬です。元々、「抱き犬」として人気があり、現代においても、愛玩犬に最適とされる犬種です。
 性格は明るくて活発でありながら、優しく、気性も穏やかなので、犬を飼うのが初めての人にも、飼いやすい犬種です。


・過保護な飼い方は要注意!…
 「抱き犬」だったので、飼い主への依存度はかなり高いです。飼い主に対しては、大変甘えん坊で、いつも飼い主と一緒にいたいと思っているマルチーズも見受けられます。人見知りをして、家族以外にはなかなか懐かなかったり、飼い主と離れると、パニックになってしまう場合もあるので、子犬のうちから、自立心を持たせるしつけが必要です。


・子犬と遊びながら丁寧にしつける
 感受性が鋭く、神経質なところがあるので、子犬のころから、過保護すぎる飼い方をしてしまわないように気をつけましょう。子犬のうちに社会性を身につけさせないと、気が強くなり、ほかの人や犬に吠えかかるようになる場合もあります。
 マルチーズは成犬も子犬も遊ぶことが好きなので、遊びの要素を取り入れながら、最低限のしつけをするようにしましょう。


・「涙やけ」に気をつけましょう
 マルチーズは大変手触りの良い繊細で真っ白な被毛をしていますが、目の下が赤く変色する「涙やけ」が特に目立ちやすい犬種です。目ヤニを丁寧に取り除いたり、涙腺のつまりを洗って清潔に保つことが大事ですので、子犬のうちから体や耳、目の下などどこを触られることにも慣れさせる飼い方をして、お手入れを嫌がらないようにしつけましょう。

シーズーの子犬の飼い方のポイント


・ペキニーズとラサ・アプソとの交配によって、誕生
 中国宮廷で数百年に渡り、門外不出の愛玩犬として飼育・改良されてきたペキニーズと、チベット仏教の聖都ラサ周辺で飼育されてきたラサ・アプソとの交配によって生まれた犬種です。「獅子狗」と呼ばれ、清朝末期の宮廷や貴人たちに飼われていました。JKCの規定では、体高26.7cm、理想体重4.5~7.3㎏とされており、日本の住宅環境でも飼いやすい大きさのシーズーは、1960年代に日本に紹介されて以来、長く人気犬種となっています。


・明るい性格で、初心者にもおススメの犬種!
 とても明るい性格で、遊ぶことが好きで、感情表現も豊かです。小型犬の中では、体も比較的丈夫ですが、あまり活動的ではないので、犬を飼うのが初めての人や、小さい子どもさんのいる家庭、年配の方まで飼いやすい犬種と言えます。


・おとなしそうに見えて、頑固なところも…
 長くて豊富な毛量のため、ゆったりとおとなしそうに見えますが、プライドが高く、かなり頑固な性格で、自分がイヤなことは「イヤ!」と引かないところがあり、自立心が高い犬種です。
 飼い主に対してはとても忠実ですが、見知らぬ人や犬に対しては、愛想のない、横柄な態度を見せることがあります。
 愛好家は、そういったシーズーの特性を魅力と考えていることも多いようです。
 その性格が飼い方を難しくする場合もあります。


・自立心が高いため、しつけが入りにくい
 シーズーはプライドが高く、頑固で自立心が強い個体が多いため、しつけが難しいので、なるべく子犬のうちから、必要最小限のしつけをしっかり入れましょう。
 子犬のうちにしつけをしないと、散歩中に座り込んでしまったり、自分の行きたい方向にしか行かないなど、飼い主を、生涯困らせ続ける犬になってしまう場合があります。


・飼い方で注意することは、熱中症!
 フレンチブルなどと同じ、鼻が潰れている短吻種なので、夏の暑さには大変弱いので、暑い時期は散歩の時間帯にも注意をし、室内ではクーラーをかけて下さい。
 被毛が多くブラッシングが欠かせないので、子犬のうちから体を触られることに慣れさせる飼い方を心がけ、手入れがしやすいようにしつけましょう。





柴犬の子犬の飼い方のポイント


・日本古来の、日本を代表する犬種
 日本犬の原型は、縄文人と生活をしていた縄文犬といわれ、北海道犬、琉球犬がその遺伝子に近いといわれています。さらに弥生時代に、日本古来の縄文犬と、大陸からやってきた渡来系の弥生人が連れてきた犬が交雑し、現在の、柴犬や甲斐犬になったといわれています。

 名前の由来には、毛色が枯れ柴色だから、柴草をかきわけて獲物を追うから、「小さい」という意味の古語からなど、諸説があります。かつては、信州柴、美濃柴、山陰柴など、生息地ごとの特徴を備えていました。

 現在の柴犬の特徴は、短毛、立耳、巻き尾などで、被毛は裏白の赤茶・胡麻・黒、白などがあり、年2回生え変わります。


・高温多湿な日本の風土に適応
 柴犬は、中部山岳地帯や山陰地方を原産とする小型の日本犬で、小動物や鳥の猟犬でした。日本の風土で生まれ育ったため、高温多湿な気候にも適応できる、丈夫な犬種です。雨が降っても散歩に出たがる、アクティブで運動量も豊富な犬なので、ストレスを溜めさせないように、朝晩たっぷりとお散歩をさせましょう。


・優秀な番犬だが、都会では不人気
 日本犬ならではの勇猛果敢で独立心旺盛な性格で、長く、家の番犬として飼われていました。柴犬の気質は番犬に最適で、家族には従順に従い、自分が不審だと思う人や犬、物音などに対しては、容赦なく攻撃を向けます。

 賢く、凛としていて、無駄吠えをしないことから、 近年、柴犬は「東洋的な犬」として、海外で高く評価され、特にアメリカでの人気が高まり、室内で飼育しやすい犬の上位にランクされています。

 一方、日本の特に都心部では、柴犬に番犬の要素を求めなくなり、頑固で飼いにくい犬と評価されることもあります。


・子犬に社会性を育てて、攻撃性を抑える
 柴犬は学習能力が高く、観察力の鋭い犬種です。洋犬のように飼い主に依存することは少ないですが、飼い主の一挙手一投足を遠くから、じっと見つめ、状況を把握します。子犬のうちから、どんどん外へ散歩を連れ出し、人や犬に触れさせる飼い方を心がけ、社会性を身につけさせましょう。子犬のときから人や犬に対し、警戒心を持たせないようにしつければ、攻撃性はかなり低くおさえられます。

ヨークシャー・テリアの飼い方


・「ヨーキー」の愛称で親しまれる、歩く宝石!
 日本では小型犬の代表として、長く人気のヨークシャ・テリアは、「ヨーキー」の愛称で親しまれているテリア系の犬種です。
 シルクのような美しい長毛は、「歩く宝石」とも例えられています。


・元はネズミを捕獲するための作業犬
 ヨークシャー・テリアは、イギリスのヨークシャー地方の工業地帯で、労働者たちの家屋を荒らすネズミを捕まえるために飼われていた作業犬でした。

 当時のヨークシャー・テリアは今よりずっと大きく、ヨークシャー地方に来ていたマルチーズ、スカイ・テリア、マンチェスター・テリアなどと、ヨークシャー・テリアとの交配が繰り返され、今の小型サイズになったと言われています。


・小さくても、テリア気質は健在
 JKCの規定では体重は3.1㎏までとされている超小型犬ですが、小さくても、テリア気質は健在です。とても活発で、好奇心があり、アクティブで、怖いもの知らずのところがあります。
 テリア気質で、勇猛果敢なヨークシャー・テリアにも、神経質で繊細な面があります。過保護で甘やかした飼い方をして、飼い主への依存が強くなってしまうと、飼い主と離れただけで吠え続けたり、体調を崩してしまうなど、飼い主を悩ませる行動をとるようになります。


・子犬は穏やかにしつけましょう!
 かわいらしいルックスで、超小型犬ではあっても、テリア気質を持っているので、子犬のうちから穏やかにしつけるようにしましょう。「フセ」「スワレ」「マテ」などの基本的な動作を覚えて、穏やかにしている状態を褒めてあげながら、気長にしつけていきましょう。

 室内を勝手に動き回るのであまり運動させる必要はありませんが、無駄吠えをしたり、神経質な性格にならないよう、子犬のうちからお散歩に連れて行き、外の世界の刺激を与える飼い方が理想的です。


・毎日のお手入れもしつけのうち
 ヨークシャー・テリアの美しいシルキーコートも、毎日ブラッシングをしないと、すぐに毛玉ができてしまいます。子犬のうちから体を触らせることに慣れさせる飼い方をして、ブラッシングもしつけの一環として取り組みましょう。

ポメラニアンの子犬の飼い方のポイント


・そり犬の血を引く、スピッツ系最少の犬
 ポメラニアンの祖先はスピッツ系の大型犬サモエドといわれ、ドイツとポーランドの国境に近いバルト海沿岸のポメラニア地方の犬が小型に改良され、イギリスに渡り「ポメラニアン」と呼ばれるようになりました。マリー・アントワネットやモーツァルトもにも愛されたといわれますが、特にポメラニアン好きで有名だったイギリスのビクトリア女王は、自ら小さいポメラニアンの繁殖に貢献したそうです。


・小さくて頑健な、人気犬種
 ポメラニアンはJKC規定では、体高20cm±2cm、体重1.8~2.3㎏が理想とされる小型犬です。健康で丈夫な上、狭い日本の住宅でも飼いやすいサイズなことから、この25年間常に日本の人気犬種トップ10に入っています。


・ブラッシングで皮膚病防止!
 オレンジ、ホワイト、ブラック、クリーム、セーブルなど、多種なカラーが存在し、毛が伸びそろい、ふんわりとしたフルコートになると大変見事です。夏になると、サマーカットにトリミングする場合も多く、近年では、柴犬風カットも人気です。

 ダブルコートで毛量が多いため、暑さに弱く、毛玉や、皮膚蒸れによる疾患を起こしやすいので、ブラッシングは欠かせません。
 子犬のころから、体を触られるのが当たり前になるような飼い方を心がけ、ブラッシングなどの手入れを嫌がらずにさせるようにしましょう。


・子犬を音に慣れさせる
 ポメラニアンは頭がよく、しつけやすい犬種ですが、警戒心が強く、頑固で勇敢な性格が強く出てしまうと、すれ違う人やほかの犬に対して、吠えかかるようになる場合もあります。子犬のうちから、社会化を意識して、人や犬や知らないものに慣れさせる飼い方をしましょう。

 子犬のうちから、インターフォンや電話などの生活音が当たり前になるよう飼い方を工夫して、物音に動じないしつけをすることが肝心です。小型の愛玩犬は、甘やかしすぎる飼い方をしてしまうと、飼い主への依存が高くなり、自分の思い通りにいかないと、無駄吠えがひどくなる場合があります。興奮しにくい体勢の「フセ」や「オスワリ」を教えながら、おとなしくしているときにこそ褒められる、愛情を注いでもらえると感じさせることも大事です。

ダックスフンドの子犬の飼い方のポイント


・アナグマ狩りで活躍していた狩猟犬
 胴長短足が特徴のダックスフンド。
 原産地はドイツで、主にアナグマの狩りをしていた犬種でした。
 アナグマよりもっと小型の、ウサギやテンなどの狩りをするために、さらに小型化させたのが、ミニチュア・ダックスフンドです。
 20世紀になり、もっと小型の動物の狩りのため、もっと小さい、カニーンヘンも誕生しました。


・どの穴に入れるのか、胸囲で分ける
 ダックスフンドのサイズを区分けするのは、胸囲です。
 これは、どの大きさの穴に入る大きさの犬なのかを分けるためです。
 胸囲35cm以上、体重約9㎏のダックスフンド、胸囲30~35cmのミニチュア・ダックスフンド、胸囲30センチ以下のカニーンヘン・ダックスフンドの、3タイプに分けられます。


・毛質によっても、性格が違う?
 一般的に、ロングコートのダックスフンド(わずかにウェーヴした柔らかく長い毛)は性格が穏やかだといわれており、スムースコートのダックスフンド(固く短い毛)は、明るくて人懐っこく、テリア系の血をひくワイアーコートのダックスフンド(全体は短く粗い剛毛で、顎ひげと眉毛が長い毛)は、テリア気質からか、アクティブで少々気が強いといわれています。


・猟犬の子犬には呼び戻しのしつけを!
 かわいらしいルックスで、愛玩犬の代表となっているダックスフンドですが、元は猟犬です。走っているものを見ると追いかけてしまう習性が出たり、夢中になったり、パニックになると、飼い主の声も聞こえず、走りつづけて行きっぱなしになってしまうこともあります。
 子犬のうちから、猟犬の飼い方のポイントとなる呼び戻しのしつけを徹底しましょう。


・子犬のうちから、筋肉をつけさせよう!
 ダックスフントの飼い方で、特に注意が必要なのが、胴長短足のため椎間板ヘルニアになりやすい点です。家も、フローリングなど滑りやすい床はは避け、階段の上り下りや高い場所からのジャンプなどはできるだけさせないようにしましょう。

 体重が増えると腰に負担がかかるので、適正体重を心掛け、子犬のうちから、散歩や運動をさせて、骨格を支える筋肉をつけさせることも、ヘルニアの予防になります。

ミニチュア・シュナウザーの子犬の飼い方のポイント


・農場でネズミなどの害獣駆除をしていた使役犬
 ミニチュア・シュナウザーは、1800年代後半のドイツで、農場のネズミを捕まえるために作られた犬種です。

 スタンダード・シュナウザーをベースに、アーフェン・ピンシャーやミニチュア・ピンシャー、プードルなどと交配させ小型化して、現在のミニチュア・シュナウザーとなりました。
 その特徴から「テリア」のグループに入ることが多く、「テリア気質」とよく言われますが、原産国がイギリスのテリア系は、交配に含まれていないそうです。


・明るく活発だが、自己主張が強い一面も…
 好奇心旺盛で、物おじしない明るい性格の、大変賢い犬種ですが、ネズミ捕りのために作られたので、狩猟本能が強く、人や犬に吠えかかるなどの攻撃性が現れることがあります。また、動いているものを追いかけてしまう習性もあります。

 攻撃性をおさえるための飼い方のコツは、十分な運動と子犬のうちからの社会性の学習ですが、追いかける習性をおさえるには、「待て」「来い」といった繰り返しの訓練が必要です。子犬のうちに、追いかけるのをやめて戻ってくる、呼び戻しのしつけをきちんと入れましょう。


・頭がよく、学習能力が高い
 ミニチュア・シュナウザーは頭のよい犬種なので、教えたことはすぐに覚えることができ、かなり高度なしつけにも対応できます。
 食欲が旺盛なので、おやつを効果的に使うと、子犬にとって難しいしつけも、より早くのみこむことができます。

 学習能力が高いので、子犬のうちに人や犬に十分に慣れさせ、社会性を身につけさせる飼い方を心がけてください。攻撃性がおさえられて、とても飼いやすい犬になるでしょう。


・飼い方の基本、運動はたっぷりと!
 ネズミを追いかけて捕まえるために作られたミニチュア・シュナウザーは、筋肉質でタフな犬種で、とてもエネルギッシュに動きます。
 JKCでは、オスメスともに体高30~35cm、体重は4~8㎏が理想とされており、サイズは小型犬なのですが、小型犬の運動量では不十分です。

 ミニチュア・シュナウザーの飼い方で大切なことは、きちんと運動をさせることです。朝晩しっかりお散歩に連れ出し、ドッグランなどで、自由に走らせる運動も十分にさせましょう。

チワワの子犬の飼い方のポイント


・原産国はメキシコ
 チワワの名前は、メキシコ最大の州であるチワワ州が由来となっています。
 チワワ州にあたりに存在したトルテカ文明のピラミッドから、チワワの原型とされる犬のレリーフが見つかったことにちなんで「チワワ」と名付けられました。


・世界最小の純血種「チワワ」
 チワワは世界に数多くいる犬種の中で、最小サイズの純血種です。
 理想体重は1.5~3㎏とされ、JKC規定では500g未満や、
3㎏超のチワワは、ドッグショーでは失格となります。


・トイプードルに次ぐ、人気犬種!
 チワワは、サイズも小さく、長時間の散歩や運動を必要としないので、日本の家庭でも飼いやすく、年配の方や力の弱い女性、また忙しい方にも人気があるようです。


・警戒心が強く、神経質なところも
 チワワは体が小さいため、家族以外の人やほかの犬に対して、警戒心が強く、神経質になりがちです。チワワの飼い方で多くの飼い主を悩ませているのが、無駄吠えです。家の外で他の人や犬、動くものに対して吠え続けたり、部屋の中にいても、窓から入ってくる光や影、共有廊下を歩く足音などにまで反応して、吠えることがあります。


・子犬のうちから、しっかり社会性を養う
 チワワはサイズが小さいので、中型犬や大型犬の飼い方では当たり前とされるしつけを子犬にしなくても害がないと思われがちです。しかし、子犬時代から甘やかして、わがままが許されるような飼い方をしてしまうと、「自分が一番偉い!」と勘違いしてしまい、手のつけられない暴君チワワを育ててしまいます。


 自己主張が強く、攻撃性が強く出る場合があるので、子犬のうちから、「まて」「よし」「おすわり」などの基本的なしつけを家庭内でもしっかり取り組みましょう。


 また、子犬のうちから、室内だけでなく、外を散歩をさせて、他の人や犬にも出会う機会をつくり、社会性を身につけさせる飼い方を心がけましょう。ただし、チワワは寒さにとても弱いので、冬のお散歩は防寒対策をした方がよいです。




2013年11月15日金曜日

プードルの子犬の飼い方のポイント


・フランス原産?
 プードルはフランスが原産とされていますが、古くからヨーロッパ各地にいたようです。ドイツの水鳥猟犬がフランスへ渡り祖先となった説、南ヨーロッパで漁をしていたウォータードッグとの混血説など、そのルーツにはさまざまな説があります。
 16世紀ごろから、特にフランスで愛玩犬として人気となり、品種改良も行われ、フレンチ・プードルと呼ばれるようになったようです。


・大型犬から小型犬まで4サイズ
 プードルはその大きさで4種類に分けられます。
 大きいものからスタンダード・プードル(体高45~60cm)、ミディアム・プードル(体高35~45cm)、ミニチュア・プードル(体高28~35cm)、トイ・プードル(体高24~28cm)となります。
 もともと大型犬だったスタンダード・プードルが、家庭用のミニチュア・プードル、一番小さいトイ・プードルにまで小型化されました。


・日本では人気ナンバー1
 人気犬種は時代の移り変わりとともに変わっていきますが、今日本で一番人気があるのがプードルです。
 プードルは、毛が抜けずに長く伸びるシングルコートなので、抜け毛も少なく、特にトイ・プードルは、小さくて日本の家庭でも飼いやすく、トリミングも楽しめるということで人気があるようです。


・学習能力が高く、しつけやすい
 プードルは元々大変頭がよく、学習能力も高いので、子犬へのしつけが入りやすい犬種です。飼い主にも従順です。
 陽気でフレンドリーな性格なので、子犬には楽しく遊びを交えながらのしつけが、より効果的です。


・過保護な飼い方はNG!問題行動を起こす場合も…
 とくに小型犬のトイ・プードルには、甘えん坊で神経質な面もあるので、世話をしすぎたり、過保護な飼い方をすることで、飼い主への依存が高まり、「分離不安」という精神的な病を発症するケースがあります。子犬の飼い方で大切なことは、過保護になりすぎず、メリハリをつけてしつけることです。

 また、プードルには人間の行動を読み取り、分析して判断する賢さがあるので、
わざとイタズラをしたり、飼い主の言うことを聞かないなどの問題行動を起こす場合があります。子犬のうちから、リーダーは飼い主であると、しっかり認識させる飼い方を心がけましょう。

子犬のしつけ方・飼い方